「建設業にホームページって…本当に必要?」 ホームページが果たす役割と効果のまとめ

     
ホームページは建設業に必要?サムネイルホームページ制作
ホームページ制作

「ホームページって、本当に必要?」
「何か役に立ってるの? 」
「そもそも、意味あるの?」

そんな疑問を感じたことはありませんか? そこで改めて、ホームページの役割や存在意義について、メリットやデメリットの観点でまとめてみました。

今や建設業界に限らず、あらゆる業種において インターネットが受発注の起点となる時代です――。ぜひ、今後の事業活性化にお役立てください!

世の中全体が、ここまで大きく変わってきています  

個人事業主でも、ビジネス用にホームページを持つのが当たり前の時代。でも、本当にホームページは必要なのでしょうか?歴史を遡れば、確かにインターネットがない時代もあり、それでもビジネスは成立していました。

チラシ配布、電話営業、飛び込み営業、接待、縁故・知人紹介、OB客の掘り起こし…。アナログだけでも仕事は取れていましたし、今でもこの手法が通用するケースもあります。

ただし今の時代、ほとんどの方の手元にスマートフォンがあり、時間や場所を問わずインターネットに接続できる環境です。 ネットショップが売上を伸ばしていることからも分かるように、買い手は、手軽に情報入手できるほうへと流れています。 そう考えると建設業界でも、インターネットの活用は、もはや無視できない時代になってきていると言えます。

▲国内のインターネット利用状況を見ると、2018年から2019年にかけて、特にシニア層が大幅に伸びています。もはや老若男女問わず、全世代がインターネットに接する時代であることが分かります。(出典:令和元年通信利用動向調査|総務省

とはいえホームページを持つことによって、どんなメリットがあるのでしょうか?
すでにホームページをお持ちの方は、これから挙げるメリットが出ているかどうか、役目を果たしているかどうかの確認項目としてお使いください。

メリット1:会社としての信用が増す  

まず1つ目に挙げられるのは、信用です。例えば皆さんが新しい企業との取引を始めようとするとき、「どんな会社か?」「本当に信頼できる会社か?」を調べると思います。これらの情報がホームページに記載されていれば、決断も早いのではないでしょうか?

これは御社の顧客にとっても同じこと。さらに、銀行から融資を受ける際も同様です。
銀行側が融資先をチェックする項目に「ホームページの有無」があります。これは会社の「将来性」や「安定性」を測る尺度の1つで、ホームページを作っていなければ「時代遅れ」「ビジネス感覚が弱い」と判断するのだそうです。

メリット2:確度の高い受注ルートが1つ増える

ホームページを持つことで、お問合せフォームから見積り依頼などが入る可能性があります。つまり、電話やメールのほかに、受付窓口が1つ増えることになります。
しかも24時間365日、文句ひとつ言わず受付してくれるのも良いところ。「現場に入っていて電話に出られなかった」「事務所に誰もいなくて対応できなかった」 といった機会損失を防ぐことができます。

さらにここで重要なポイントとして、そのお問合せは御社側から働きかけて獲得したものではなく、顧客自らが数ある同業者の中から御社を選び、お問合せをしてくれている点。お問合せが発生した時点で、すでに受注確度が高めなのも特長です。結果、売上を増やす可能性は高まります。

メリット3:情報発信しやすい便利な営業ツールに

ホームページがあれば、そこで自社をアピールしたり、情報発信が簡単にできます。
たとえば取引先に会社概要や実績集を送る場合、以前はパンフレットを編集してデザイン発注して、印刷して発送して…というように、時間も費用も掛かっていました。しかしホームページがあれば、URLを送るだけ。無制限でたくさんの人に伝えられ、在庫が足りなくて増刷するという心配もありません。

また小回りが利くのも特長で、完成見学会や相談会の告知なども、スピード感を持って公開告知できます。年末年始や夏期休業など、取引先へのちょっとしたお知らせにも便利です。 さらにInstagramやFacebook、あるいは他のホームページへのリンクなど、他媒体との連携も得意。ターゲットを絞った効率の良い広告を打てるのも、インターネットならではの特長です。

メリット4:広告の費用対効果が優れている

「メリット3」で、インターネット広告の効率の良さをご紹介しましたが、もう少し深掘りしていきましょう。

1つの市区町村(仮に5万世帯)に新聞の折込チラシを配布した場合、費用はデザイン・印刷込みでおおよそ20万円程度。チラシの反響率は0.01%と言われていますので、5人程度のお問合せを獲得できる見込みです。

同じ額をインターネット広告に掛けた場合、約4,000人を御社のホームページに誘導でき、16件程度のお問合せを獲得できる想定*となります。 インターネット広告の特長は、エリアやターゲットを細かく絞り込んで配信できる点と、クリック課金方式である点。御社に興味を持った人を効率よく集客でき、かつホームページを訪れた人の分だけ支払えばよいのがポイントです。

*算出条件=ディスプレイ広告を実施し、クリック単価を50円とした場合。お問合せ率は弊社調査による平均0.4%とした場合の数値。※あくまでも想定算出であり、結果を保障するものではありません。

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メリット5:求人獲得のアシストにもなる

もし求人採用に課題をお持ちの場合は、ホームページの開設をお勧めします。その理由は、求職者のおよそ8割以上の方が、求人媒体を見て気になった会社のホームページを確認する傾向があるためです。

求人媒体は文字数が限られ、必要最低限の情報しか載っていません。そこでホームページを訪れて、応募に値する会社かどうか、会社の将来性や社風などの不足情報を補おうとしているのです。

ホームページをお持ちの場合は、経営理念や事業展望、施工実績、教育体制、先輩社員インタビューなどが掲載されているか、チェックしてみてください。

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ホームページを持つ5つのデメリットと対策

ここまでホームページを持つことによるメリットをお伝えしましたが、同様にデメリットも存在します。ただし対策は可能で、逆にメリットへ転じる部分もあります。それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

01 制作費が掛かる

ホームページの制作時には、お金が掛かります。とことん拘った作りにもできますが、その分コストがかかるケースもあります。

➡対策の一例

制作会社によっては、分割支払いが可能。月々の負担も減り、会計上も資産ではなく経費(損金)で落とせて節税にもなります。

 

02 エネルギーが必要

ホームページの制作会社はプロではありますが、御社を知り尽くした人間ではありません。 要望を伝える労力は、どうしても掛かります。

➡対策の一例

現場に追われて時間が取れない場合、どうしても制作期間は長引いてしまいます。ただし建設業界に知見のある制作会社であれば、ある程度の短縮も可能になります。

 

03 担当者が必要

更新したり、不具合発生時に対応できる担当者を置く必要があります。外部に委託するのも手ですが、指示やジャッジは必要です。

➡対策の一例

ブログや施工事例の更新を、スマートフォンで簡単にできるホームページもあります。また更新代行をサポート費用に含めている制作会社もありますので、このような運用面も含めた総合判断で選ぶと良いでしょう。

 

04 セキュリティのリスク

ホームページは世界とつながっているため、海外からの悪意を持った攻撃を受ける可能性があります。個人情報の漏えいリスクも必要です。

➡対策の一例

今やホームページのセキュリティは当たり前になっています。SSL化はもちろんのこと、スマホのアプリのように随時更新されるシステムだと、さらに安心できます。

 

05 競合と比較されてしまう

手軽に情報入手できる分、比較するのも簡単。工事費用を載せた場合、値段重視の顧客から価格で落とされてしまうケースもあります。

➡対策の一例

市場の原理から、これは避けられない課題です。逆に競合をしのぐ強みをアピールしたり、競合の弱みや隙を突くことで、他社の顧客を奪うことも可能。市場分析から相談できる制作会社を選ぶとよいでししょう。

 

このように、ホームページを構えるデメリットもいくつか存在しますが、それぞれの本質を理解し、きちんと対策のできる制作会社やホームページのシステムを選ぶことで、概ねのデメリットは解消できます。

そのポイントはこちらの記事にまとめていますので、ぜひご参考ください!

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ホームページ活用が今後の事業を左右する時代に

今や建設業においても、IT化の波は抑えることができません。むしろ、インターネットをうまく活用できるか否かで、その後の事業を大きく左右するケースが増えています。

OB客に「なぜうちを選んでくれたのですか?」と聞くと、必ず「ホームページがあるからです」と言われます。ホームページがあれば「ここなら安心」となります。お施主様の多くは30代ですから、若い人にとってホームページの存在はとても大きいんだなと改めて感じました。(株式会社オオヤマ様|外構工事|栃木県足利市

いつもの下請けさんが忙しかったり、ミスして業者を替えたいというときに、ネットで検索して依頼が来た感じです。(MSI様|防水工事|東京都足立区

東京の会社さんから「大分で工事ができる会社を探してました」ということで依頼がありました。(阿部電気株式会社様|電気工事|大分県大分市

思いのほかホームページから問い合わせがあって…。それで見積りして、話がトントンと進んで、契約に結びついていきました。「建設業も、ついにそういう時代なのか」って感じましたね。(株式会社笹子タイル工業様|左官工事|東京都小平市

ご覧のように、もはや BtoC も BtoB も関係ありません。ホームページを集客基盤として活用できている会社が、どんどん顧客から元請けまで獲得していく時代です。

もし、まだホームページをお持ちでない場合は早めに導入のご検討を、現在ホームページは持っているけど思うような反響が得られていない場合は、改善や見直しをご検討ください。そしてホームページを基点とした事業活動により、貴社の事業がさらに活性化されることをお祈りします!

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この記事を書いたライター
政所健司

建築専門出版社にて住宅誌の編集長を歴任。国交省・住宅金融支援機構・NEDO等の広報誌制作業務に参画後、LIXILリフォームショップFC店の企業広報を経て現在BRANU株式会社にてマーケティングを担当。「現場で一番汗を流している人たちこそ主役に」という考えのもと、中小零細企業へのIT支援・DX支援・事業支援を通じて建設業界の古い産業構造の改革を目指す3児の父。

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