自社ホームページをオウンドメディア化!?~自社でできる企業ブランディング成功法

     
自社サイトでできる!オウンドメディアでブランディングする方法ホームページ制作
ホームページ制作

「しっかりした自社ホームページを構えたのに、反響が少ない」
「狙っていたのとは異なる客層からの反響が来てしまう」

このようなことに悩んでいる建設会社様も多いかと思います。練りに練った自慢のコンテンツで固定ページを固めているのに、なぜか見られていないというケースは少なくありません。

その原因は、「似たような部分を売りにしている競合に押し負けているから」であることがほとんどです。具体的には、狙ったキーワード(自社の売り)の検索で、他社の方が順位が上と評価されている=「自社の売りに関するコンテンツが弱い」ということです。

でも安心してください。これを挽回する手はいくつもあります。
1番簡単なのは「検索広告」を出すことですが、広告費がかかってしまうので、長期的に実行するのは難しいかもしれません。

そこでおすすめしたいのが「オウンドメディア運営」です。オウンドメディアは本来、ニュースサイトや特定の趣味趣向を集中的に取り扱う記事の集積サイトのことを指しますが、自社サイトの中にブログページがあるなら、それで十分代用できます。

では実際、どのようにオウンドメディアを運営すればいいのでしょうか?
本記事では、オウンドメディア運営のポイントについて詳しく解説します。

オウンドメディアとは?

オウンドメディア(Owned Media)とは、簡単にいうと「自社で保有・運営するメディア」の総称です。企業のホームページやブログ、ECサイト、メルマガ、そして紙媒体のカタログ・パンフレットなどもオウンドメディアに含まれます。

また、オウンドメディアは「トリプルメディア」の1つです。トリプルメディアの他2つには、「ペイドメディア」と「アーンドメディア」があります。

ペイドメディアは、テレビCMや新聞・雑誌の広告、Web広告といった、お金を払って広告を掲載する従来型のメディアのことです。そしてアーンドメディアは、X(Twitter)などのSNSや口コミサイト、掲示板、ブログといったメディアを指します。アーンドメディアは、ユーザー自身が情報の発信源となるのが特徴です。

オウンドメディアには、自社のサービス・商品への理解を深めてもらう役割があり、ブランディングや顧客の育成、営業活動など多くの分野で活用できます。一言で表すなら、「事業課題の解決」がオウンドメディア運用の目的です。建設業界においても、すでに多くの企業がオウンドメディアを活用しています。

メディアの種類

オウンドメディアを運営すると、自社にどんなメリットがあるの?

オウンドメディアは、自社に多くのメリットをもたらしてくれます。主なメリットを見ていきましょう。

資産になる

ホームページやブログといったオウンドメディアは、保守管理を続けている限り基本的に消えることがありません。良質なコンテンツを増やし、Googleなどの検索エンジンで上位表示されるようにすれば、Web上において半永久的に情報発信をしてくれます。つまり、会社の資産になるのです。

また、コンテンツを作り込んでおけば、自社の施工実績やノウハウなど、発信する情報のエビデンス(根拠・証拠)が手元に残ります。明確なエビデンスのある情報は信頼性が高く、コンバージョンにつながりやすいため、大きな価値を持つ資産となります。

サービスの認知度がアップする

ブログの更新を続けるなどしてコンテンツを蓄積し、SEO対策を施して検索結果で上位表示されるようになると、検索ユーザーの目に留まる機会が増えます。その結果、自社のサービスの認知度がアップし、コンバージョンにつながりやすくなります。

広告費を抑制できる

リスティング広告やディスプレイ広告といったWeb広告を出稿すると、定期的に料金を支払う必要があります。テレビCMや新聞・雑誌の広告欄といった従来型の広告も、広告費がかかる点は同じです。

一方、オウンドメディアであれば、制作・更新作業やSEO対策などに費用はかかるものの、広告としての効果自体には費用がかかりません。つまり、オウンドメディアを広告として活用すれば、広告費を抑制できるのです。

コストダウン

オウンドメディアを運営すると、どんな集客メリットがあるの?

オウンドメディアは、集客においても大きな効果を発揮します。主な集客メリットを確認しておきましょう。

新規顧客を獲得できる

オウンドメディアによって継続的な情報発信を行うと、多様なユーザーとの接触機会が生まれます。これは、新規顧客の獲得に大きな効果を発揮します。

特に現代は、ユーザーのニーズが多様化するとともに、ユーザー自身がデジタルツールを通じて情報を検索・収集する時代です。結果として、ペイドメディアの効果が低下している一方、自社から具体的かつ丁寧な情報発信が可能なオールドメディアは、より価値が大きくなっています。

潜在顧客との関係性を構築できる

オウンドメディアは、潜在顧客との関係性構築にも役立ちます。ユーザーにとって魅力的で価値がある情報を発信し続ければ、購入意欲を高められるでしょう。

さらに、自社に対する信頼感・安心感を獲得し、自社のファンになってもらうこともできます。これは上質なコンテンツを提供し、ユーザーと長期間にわたって関わりを持つ、オウンドメディアだからこそできることです。

潜在顧客との関係性を構築

価格競争に巻き込まれにくくなる

顧客の獲得競争というのは、どうしても価格競争(安売り)になりがちです。しかし、オウンドメディアによる情報発信やコンテンツ提供は、自社の独自性やノウハウを前面に出すことができます。

そこに価値を見出してくれた顧客は、安売りをしなくても仕事を依頼してくれる可能性が高く、無理に価格を下げる必要がありません。結果として、価格競争に巻き込まれるリスクを軽減できるのです。

競合との差別化を図れる

オウンドメディアには、競合との差別化を図れるというメリットもあります。オウンドメディアは自由にコンテンツを制作・蓄積できるので、競合他社とは異なるアプローチがしやすいからです。ユーザーに「ここは明らかに他社と違う!」と思ってもらい、自社のブランドイメージを確立するといいでしょう。

長期的な広告効果を発揮してくれる

「広告費を抑制できる」の項目でも触れましたが、Web広告などのペイドメディアは、料金を支払った期間だけしか掲載できません。一気に認知度を高める効果はあるものの、基本的に「消耗品」であり、資産として残ることはないのです。

一方、オウンドメディアの場合は、コンテンツが自社のホームページやブログ内に残ります。一度魅力的なコンテンツを作り上げれば、長期的に広告効果を発揮してくれるでしょう。優れたコンテンツは、営業用資料やダウンロード資料、そしてメルマガなどに流用する「ワンソース・マルチユース」で効率化を図ることも可能です。

ワンソース・マルチユース

オウンドメディアを運営するために準備すべきこと

オウンドメディアは、何も考えずに作ってもあまり意味がありません。十分な効果を発揮させるためには、事前にしっかりと準備を整えておく必要があります。オウンドメディアを制作する前には、以下の3つの準備を必ず行っておきましょう。

目的を明確にする

まずは、オウンドメディアを運営する目的を明確にしましょう。目的がはっきりしていないと、ホームページやブログの方向性も定まらず、効果的なコンテンツが作れません。

オウンドメディアの目的は、企業の認知度アップやブランディング、特定のターゲット層への訴求、そして施工依頼の獲得などさまざまです。方向性がブレてしまうのを防ぐためにも、「何がしたいのか」を最初に決めておきましょう。

ターゲット層を明確にする

目的と並んで重要なのがターゲット層の設定です。オウンドメディアで発信するコンテンツは、自社のターゲット層に響くものでなければ意味がありません。年齢、性別、職業、興味関心など、ターゲットの姿をできるだけ具体的に設定しましょう。

競合調査を行う

忘れてはならないのが競合調査です。自社と同じターゲット層を狙っていそうな競合他社のWebサイトやオウンドメディアは、徹底的にリサーチしましょう。

競合がどのようなコンテンツを発信しているか、厳密にはどのようなターゲット層を狙っているかなどを分析することで、自社のオウンドメディアの方向性を決めやすくなります。同じコンテンツで競合の品質を上回ることや、競合にないコンテンツを構築することなども重要です。

カスタマージャーニーマップをもとに社内や制作会社と共通認識を持ち、連携

オウンドメディア運営で成果を出すためのポイント

オウンドメディアには、基本的に「完成」はありません。公開後もコンテンツの追加や更新を続け、育て上げてこそ効果を発揮するのです。そこで、オウンドメディア運営で成果を出すためのポイントや、運用にあたって注意すべき点をご紹介します。

コンテンツの質を高める

オウンドメディアで発信するコンテンツは、質が高く、ターゲット層に響くものでなければなりません。そのため、コンテンツの企画・制作・編集には、十分な時間をかけて取り組みましょう。

また、コンテンツの更新頻度も重要です。定期的に新鮮な情報を発信することで、ユーザーの興味関心を維持しやすくなります。具体的なコンテンツの例としては、自社の商品やサービスに関する情報、業界の最新情報やトレンド、自社の取り組みや想い、その他お役立ち情報などが挙げられます。

さらに、コンテンツの形式にも目を向けてみましょう。ブログ、Webマガジン、動画、音声など、使えるコンテンツはいろいろあります。ユーザーの興味関心や目的に合わせ、適切な形式のコンテンツを選ぶと、より大きな効果が期待できます。

SNSを活用する

オウンドメディアの認知度を高めるためには、SNSを活用しましょう。自社オウンドメディアのアカウントを作成し、コンテンツの紹介やキャンペーンの告知などを行うと、SNSでの情報拡散が期待できます。また、SNS上でユーザーとのコミュニケーションを積極的に図れば、ユーザーとの信頼関係を築くことができます。

効果測定を行う

オウンドメディアの品質をより高めるためには、改善点を見つけ出す必要があります。そこで、定期的に効果測定を行いましょう。

具体的な手段としては、アクセス解析ツールやGoogleアナリティクスなどが挙げられます。各種ツールを用いてページのアクセス数や滞在時間、流入ルートなどを分析すれば、改善すべき点やユーザー層、ユーザーの興味関心といった情報を把握できます。

効果が出るまでに時間がかかることを意識する

多くの場合、オウンドメディアは運用開始後すぐに効果が出るわけではありません。テレビCMやWeb広告といったペイドメディアとは異なり、目立ちやすい広告ではないからです。

SEO対策を施して検索順位を上げることはできますが、効果が出るまではどうしても時間がかかります。最低でも3ヶ月、長ければ半年~1年以上かかるケースもあります。

そのため、即効性を期待するのではなく、将来に向けじっくりと育て上げる姿勢が大切です。焦らず余裕を持って運用しましょう。

継続的なリソースが必要であることを理解する

上述した通り、オウンドメディアは効果が出るまでに時間がかかります。それに加え、近年では多くの企業がオウンドメディアの運用に取り組んでおり、競合に勝つためには質の高いコンテンツを継続的に提供しなければなりません。

そのためには当然ながら、継続的なリソースが必要になります。資金はもちろん、運用や更新を担当するスタッフを配置しなければならないことを念頭に置いておきましょう。実際の運用や制作は専門業者に依頼した方が、総合的なリソースを抑えられることも多いので、検討してみてください。

継続的なリソース

建設業の自社サイト・オウンドメディア化成功実例

株式会社ノア・スタイル(リフォーム・リノベーション)

ノアスタイル様ブログページ

出典:株式会社ノア・スタイルのブログページ|https://noah-style.co.jp/blog

千葉県市川市を拠点に、浦安市、船橋市、松戸市などでリフォーム・リノベーション工事を手掛けている株式会社ノア・スタイル。もともと下請け工事会社として経営していましたが、ホームページを導入・活用することで元請け化に成功。さらにブログを活用することで、工事単価の高い顧客を獲得できています。

ブランディングの秘訣は「ターゲット選定」にあります。ホームページのデザイン・掲載写真の選定から始まり、掲載する記事も、鉄板のHow-to内容ながらも高所得者層に絞ったものにするなど、露出するあらゆる部分で徹底。「フルリフォーム案件・大規模案件を手掛けたい」という事業目標をそのままネット戦略に落とし込めているところが、成功の理由と言えます。

GardenShop 庭楽館(外構・エクステリア)

庭楽館様ブログページ

出典:GardenShop 庭楽館のブログページ|https://www.teirakukan.com/blog

兵庫県加東市を拠点に、外構・エクステリア工事を手掛けているGardenShop 庭楽館。ホームページの導入時期は早かったものの、制作会社に振り回され辛酸をなめた過去があったそうです。工事費を安く済ませたい顧客ばかり集まってきてしまうサイトでしたが、BRANUのサイト・運用サポートに切り替えることで高級路線のブランディングに成功。高所得者層からの工事依頼を次々に獲得し、ブログ記事の戦略で、集客エリアの変更(請け負いたい地域からの工事依頼)にも成功しています。

庭楽館の成功の秘訣もノア・スタイル同様、ターゲット選定からのブランディング戦略になります。ホームページでは徹底して上質な画像をセレクトし、ブログではSEOを意識したエリアマーケティング。これらの組み合わせで、求める工事内容や施工エリアをコントロールするところまでできています。

導入事例 | 「価格重視」から「プラン重視」へ、客層のシフトに成功した兵庫の老舗外構工事店 | BRANU株式会社
兵庫県加東市を拠点に、外構・エクステリア工事を手掛ける株式会社富士川商事 ヤシロ店「庭楽館」様。さまざまな集客施策を行うも、反響は値段重視の顧客ばかり。そんな中、BRANU(ブラニュー)の評判を聞きホームページを切り替え。すると中身重視顧客のお問い合わせが増加し客層のシフトに成功。その成功の秘訣を聞きました。

日東機工株式会社(重量物据付・搬入)

日東機工様ブログページ

出典:日東機工株式会社のブログページ|https://www.nitto-kiko.co.jp/blog

静岡県を拠点に、日本全国でプラントや建築設備への重量物搬入・据付工事を手掛けてきた日東機工株式会社。BtoBのニッチな業種ですが、日東機工のコーポレートサイトには毎月2,000人ものユーザーが訪れ、一定の工事依頼も獲得し続けています。

その集客を牽引しているのが、ブログ記事。「重量物の据え付け工事とは?」「重量鳶に資格は必要?」など、工事に関することから求職者にも当てはまる内容まで、幅広く網羅しています。常設ページのコンテンツも含め、ロングテールのSEOを狙いつつユーザーにしっかりと訴求できている点が、成功の秘訣と言えます。

まとめ

オウンドメディアは、自社の知名度を高め集客を図る上で重要なツールです。適切に制作・運用すれば、仕事の獲得や求人募集において大きな効果を発揮します。自社の資産となり長期的に効果を発揮することなど、広告にはないメリットもたくさんあります。

もちろん、オウンドメディアに最大の効果を発揮させるためには、継続的に更新し良質なコンテンツを蓄積していくことが重要です。もし思うような成果が出なければ、ホームページ制作やオウンドメディア運用の専門業者に相談してみましょう。

     
この記事を書いたライター
政所健司

建築専門出版社にて住宅誌の編集長を歴任。国交省・住宅金融支援機構・NEDO等の広報誌制作業務に参画後、LIXILリフォームショップFC店の企業広報を経て現在BRANU株式会社にてマーケティングを担当。「現場で一番汗を流している人たちこそ主役に」という考えのもと、中小零細企業へのIT支援・DX支援・事業支援を通じて建設業界の古い産業構造の改革を目指す3児の父。

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