ホームページ制作を知り合いに依頼するときの注意点・メリット・デメリットを解説!

     
ホームページ制作知り合いに作ってもらうときの注意点・メリット・デメリットホームページ制作
ホームページ制作

ホームページやサイトの制作・リニューアルをご検討中の建設会社さんのなかには、「知り合いに制作を依頼できないかな?」と考えている方も多いのではないでしょうか。「よく知る仲なので安心して任せられる」「気軽に頼める」「友達価格で安く作ってくれそう」「細かい打ち合わせをしなくても、こちらの意図を汲んでくれそう」ということで、制作依頼のハードルは低いのですが、注意点もあります。

それは、知り合いであるがゆえに言いづらいことも多く、費用や技術力に関するトラブルもしばしば発生する点です。一歩間違うと、良好だった友人関係が壊れてしまうような、取り返しの付かない事態に発展しかねません。

では具体的に、どのような点に注意してホームページ制作やリニューアルを依頼すればいいのでしょうか? ここでは、知り合いにホームページ制作を頼む際のポイントをご紹介します。

ホームページ制作を知り合いに頼むメリット

ホームページ制作を知り合いに頼む方法には、専門業者に制作を依頼する場合に比べて、メリットもあればデメリットもあります。まずはメリットから見ていきましょう。

専門業者よりも安価に制作してもらえる

専門業者にホームページ制作を依頼すると、どうしても相応の費用がかかります。これはプロに仕事を頼んでいる以上、やむをえない話です。

一方、知り合いが専門業者であっても「お友達価格」で作ってもらえる可能性があります。あるいは、その知り合いが専門業者でない場合は、当然ながら業者よりも安い価格で制作してもらうことができます。極端なことをいえば「タダでいいよ」というケースもあるでしょう。実際のところ、知り合いに制作を依頼する理由の多くは、費用の問題だと思われます。

お友達価格でサイト制作

業務内容に理解があるので制作がスムーズ

高品質なホームページを制作してもらうためには、自社の業務内容や強みなどを説明し、理解を深めてもらう必要があります。これまでまったく関わりのなかった業者に依頼した場合は、説明に時間がかかることも珍しくありません。

しかし、以前からの知り合い(特に仕事上の付き合いがある人)であれば、自社の業務内容に理解があることも多く、ホームページ制作がスムーズに進みます。打ち合わせの回数も減らせるでしょう。

必要なやり取りが気軽にできる

ホームページ制作を依頼する時は、要望の伝達や現状確認など、さまざまなやり取りをする必要があります。本来、こういった連絡は気軽に行うべきなのですが、相手が外部の専門業者だと企業間のやり取りになるため、ある程度かしこまった報連相をせざるをえません。質問1つするにしてもストレートな物言いができず、もどかしい思いをすることもあるでしょう。

その点、知り合いは「勝手知ったる仲」ということで、お互いに気軽にやり取りができます。「あの件ってどう?」「終わったから確認して」「こういうことってできる?」「画像はこれでいいの?」「それはやめておくべき」など、遠慮なく報連相ができるのです。結果として、やはり制作がスムーズになります。

必要なやり取りが気軽にできる

ホームページ制作を知り合いに頼むデメリット

メリットにのみ注目して知り合いにホームページ制作を依頼すると、思わぬトラブルが発生することもあります。メリットとあわせて、デメリットもチェックしておきましょう。

不満があっても伝えにくい

外部の専門業者に制作を依頼した場合は、ホームページの内容に不満があった時に、遠慮なく伝えることができます。ホームページ制作のプロであり、相場通りの料金を取って仕事をしている以上、クライアントの要望に応えるのは当然だからです。あくまでもビジネス上の付き合いなので、今後の人間関係を気にすることなく不満を言いやすい、という事情もあるでしょう。

しかし、知り合いに制作をお願いした場合は、外部の専門業者と同じように扱うわけにはいきません。有償とはいえ、お友達価格で仕事を引き受けてくれている以上、不満があっても口に出しにくいものです。あまり強く不満を言うと、その後の関係に差し支える可能性もあるため、多少不満があっても我慢せざるをえなくなります。結果として、ホームページのクオリティが低くなりやすいのです。

不満があっても伝えにくい

修正や更新を自由に頼みにくい

ホームページは一度作って終わりではなく、状況に応じて修正・更新する必要があります。外部の専門業者に製作を依頼した場合は、修正・更新も自由に頼めるでしょう。契約の内容によっては、毎週・毎月の定期更新や、緊急のメンテナンスなどにも対応してもらうことができます。

一方、知り合いに依頼した場合は、外部の専門業者ほど自由に修正・更新を頼むことができません。知り合いにとっても、利益の薄い「お友達価格」のホームページに対して最優先で対応する義務はないからです。「もしかして迷惑かも……」と依頼を躊躇してしまったり、お願いしても「今は都合が悪い」と断られたりすることもあるでしょう。そうして必要な修正や更新が遅れると、ホームページの品質はどんどん低下してしまいます。

結果が出るとは限らない

最も注意が必要なデメリットは、そもそもホームページを作った目的が達成できない=結果が出せない可能性が高いことです。ホームページを制作する時は、必ず何かしらの目標を設定します。たとえば自社の知名度アップ、イメージアップ、商品の紹介・宣伝、情報提供、人材募集などです。これらを達成するという結果を出してこそ、ホームページを作った意味があります。

そのためには、検索サイト側のアルゴリズムに合わせた適切なコード設計や導線、SEO(検索エンジン最適化)、アクセス状況の分析といった対策が必要不可欠です。つまりホームページの制作者は、これらを可能にするだけの知識や技術力を備えていなければなりません。

知り合いが専門業者であれば、もちろん十分な知識や技術を持っているでしょう。しかし、Webの潮流は日進月歩であり、常に最新情報を入手していないと競争に勝てない世界です。ゆえに、たとえプロだったとしても第一線で本業として活躍されてるかどうかは最低限確認しておいた方がよいでしょう。また専門業者ではない知り合いの場合、「プロの作ったホームページに勝て」というのは、非常に厳しい要求ではないでしょうか。

結果が出るとは限らない

どうすれば後悔しない? 知り合いにHP制作を頼む時のポイント

「業者より安いから」といった理由だけで知り合いにホームページ制作を頼むと、制作を進めるうちにデメリットが顕在化してきて、「こんなはずでは……」と後悔することになりがちです。そこで、後悔しないためのポイントを確認しておきましょう。

極力ビジネスライクに進める

守ってほしいルールや修正してほしい部分があるのに、つい友人関係に気を使ってしまい、不満や要望を伝えられず機会損失を続けてしまう……というケースは多々見られます。このような事態を防ぐためには、たとえ知り合いであっても仕事に口を出せる環境を作っておくことが大切です。

具体的には、「文字修正いくら、画像修正いくら」など、きちんと払うべきものは払うという決まりやメニュー(ルール)を作っておきましょう。その上で「不満や修正してほしい点があれば遠慮なく言う」という取り決めをしておけば、堂々と修正をお願いすることができます。「親しき仲にも礼儀あり」ということで、極力ビジネスライクに対応しましょう。

カスタマージャーニーマップをもとに社内や制作会社と共通認識を持ち、連携

ランニングコストについて十分に相談しておく

ホームページは「作ったら終わり」ではなく、ランニングコストがかかるものです。ドメインやサーバーの維持費はもちろんですが、他にもページの追加や文章の修正、画像の変更といった更新作業が必要になるでしょう。さらに、アップデートなどの外的要因によるレイアウトの崩れ、メールの不達なども発生する可能性があります。

専門業者であれば、こういった作業にも1つ1つ料金が設定された契約を結ぶため、トラブルにはなりません。しかし、知り合いにホームページ制作を依頼した場合は、細かい修正・更新作業の費用が曖昧になりがちです。HP立ち上げ後のサポートをどうするのか、しっかり相談した上で決めておきましょう。月何回まで対応する、などのルールを決めておくのも有効です。

丸投げせず、ホームページの目的・目標を共有する

「ホームページは名刺代わりにあればいい」というのであれば、とりあえず作るだけでも問題はありません。しかし、せっかく費用をかけてホームページを作る以上、工事依頼の獲得や知名度アップといった成果を出したいものです。

そのためには、知り合いにホームページ制作を丸投げするのではなく、ホームページの目的・目標を明確化し共有する必要があります。そこで、HPの目標を知り合いとすり合わせておき、達成までの道筋を描いておきましょう。

なおかつ、「月〇件の工事受注」「月間売上〇万円」など具体的な数値目標を立てておくと、成果が出ているかどうかを確認しやすくなります。現在の問題点を正確に把握し、ホームページの改善と育成を続けることが、成果を出すための最も重要なポイントです。もちろん、目標を達成するための分析・修正費用も、ランニングコストに加えておきましょう。

ホームページの目的を明確にしておく

まとめ

ホームページ制作を知り合いに頼むと、どうしても「友人関係」と「事業運営」を天秤にかけざるをえなくなります。また、知り合い側の心理としては「こちらは正規料金ではない『お友達価格』でやってあげているのだから、そんなに時間は取られたくない」「プロではないから安い価格で引き受けたけど、思ったより大変で割に合わない」といった状態かもしれません。

つまり、実は作り手(知り合い)側にメリットが少ない依頼であることを、大前提として頭に入れておくべきです。その問題を払拭するためには、普通の専門業者並みの料金で依頼をする必要があります。そうすれば、ホームページ制作がきっかけで、知人・友人とトラブルになってしまう事態は避けられるでしょう。

しかしながら、「トラブルになるのを避けるため、プロ並みの料金で第一線で活躍しているわけではない知り合いに依頼する」というのは、本末転倒な話です。結局のところ、最初から専門業者に依頼するのが最も確実だといえます。ホームページは「会社の顔」ともいえる存在ですから、目先の費用を削るのではなく、プロにしっかりと作り込んでもらって成果につなげましょう!

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この記事を書いたライター
政所健司

建築専門出版社にて住宅誌の編集長を歴任。国交省・住宅金融支援機構・NEDO等の広報誌制作業務に参画後、LIXILリフォームショップFC店の企業広報を経て現在BRANU株式会社にてマーケティングを担当。「現場で一番汗を流している人たちこそ主役に」という考えのもと、中小零細企業へのIT支援・DX支援・事業支援を通じて建設業界の古い産業構造の改革を目指す3児の父。

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