自社ホームページはどんな状態?~すぐに使える無料診断ツール総まとめ

     
ホームページ制作
ホームページ制作

「ホームページを作ったけど、反響がない」
「導入した意味がなかったかも……」

このようなお悩みを抱えている建設会社様も多いかと思います。
改善を図るにしても、どこに問題があるのかわからなければ実行できません。

そこでまずは、自社のホームページがどんな状態なのか調べてみませんか?
プロに任せると費用がかかりますが、実は無料でもかなりの分析ができてしまうのです!

ここでは、無料で使えるホームページ診断ツールをご紹介します。

Webサイト診断ツールで見るべき箇所は「3つ!」

Webサイト診断ツールを使うと、さまざまな情報を調べることができます。とはいえ、あまりにも情報量が多すぎて「どこを参考にすればいいのかがわからない」という場合もあるはずです。そこでまずは、具体的にどんな情報を見ればいいのかを知っておきましょう。

1. SEO

ホームページのアクセス数を増やす上で重要なのがSEO対策です。一口にSEO対策といっても、その内容は多岐にわたり、どのような対策をしたいのかによって見るべき情報も違ってきます。

主にチェックすべき情報は、狙ったキーワードでのアクセス状況やよく閲覧されているページ、外部リンクの多いページなどです。知りたい情報によって診断ツールを使い分ける必要があるため、慣れないうちは難易度が高く感じるかもしれません。そのため最初は、SEO対策で特に重要な項目を重点的に調べられるツールを使うといいでしょう。

2. ユーザビリティー(使いやすさ)

ホームページの使い勝手が悪いと、せっかく流入したユーザーもすぐに離脱して他のWebサイトに行ってしまうため、ユーザビリティー(使いやすさ)も重要なチェック項目です。リンク切れやページの表示速度などをしっかりチェックしましょう。

特に近年では、パソコンよりもスマートフォンなどのモバイルでホームページを見るユーザーが増えています。そのため、パソコンとモバイル両方でユーザビリティーをチェックすることが大切です。

3. セキュリティ

セキュリティはホームページ制作において最も重要なポイントです。セキュリティが不十分だとクラッキングなどの被害にあい、顧客情報が流出して会社の信用が失われたり、ホームページが改ざんされ使えなくなったりするおそれがあります。

特にオープンソースのシステム(WordPressなど)でホームページを制作している場合は、その脆弱性をついた攻撃を受けやすい点に注意が必要です。定期的にセキュリティ診断を行うのはもちろん、システムのアップデート時にも必ず診断を実施しましょう。

SEOの診断に使える無料ツール

SEOの診断に使えるツールは非常に多く、無料でも優れた機能を搭載しているものや、使い勝手のいいものがたくさんあります。初心者にもおすすめできる、無料のSEO診断ツールをいくつかご紹介します。

SEOチェキ

SEOチェキ

出展:「SEOチェキ」https://seocheki.net/

SEOチェキは、SEOに関係する基本的な項目を簡単にチェックできるツールです。検索順位や内部リンク・外部リンク、ページの読み込み時間、キーワード出現率、Google・Yahoo!のインデックス数などをチェックできます。順位計測や、おおまかな改善点の把握などに活用するといいでしょう。

GRC

GRC

出展:「GRC」https://seopro.jp/

GRCは、Google、Yahoo!、Bingの検索順位を確認できるツールです。自社ホームページのURLとキーワードを登録しておけば、そのキーワードで検索した際の順位の推移を、グラフと表でわかりやすく表示してくれます。

長期間にわたる検索順位を視覚的にチェックできるため、「いつ頃どんな変化が起きたのか?」「実施したSEO対策の効果は出ているか?」といったことを簡単に把握でき、非常に便利です。順位の定点観測をしたい場合に使うといいでしょう。

Ubersuggest

Ubersuggest

出展:「Ubersuggest」https://neilpatel.com/jp/ubersuggest/

Ubersuggestは、SEO対策の基本であるキーワードの分析ツールです。キーワードの検索ボリュームやSEO難易度、関連キーワード、競合の流入キーワードなどを調べることができます。また、自社ホームページを登録して、検索順位やトラフィックをチェックすることも可能です。

ホームページ内のコンテンツを構築したい時は、まずUbersuggestを使ってキーワード候補を調べるといいでしょう。狙っていたキーワードがあまり効果を上げられなかった場合に、「では何を狙えばいいのか?」を再確認する際にも活用できます。総じて、SEO戦略の検討に役立つツールです。

hanasakigani

hanasakigani

出展:「hanasakigani」https://hanasakigani.jp/category/

hanasakiganiは、SEO対策の重要項目の1つである「被リンク」をチェックできるツールです。自社ホームページのURLを入力するだけで、どんなページからリンクされているのかを簡単に調査できます。外部リンク数のチェックに役立つのはもちろん、自社に興味のあるユーザー層や人気のあるページの分析に活用可能です。

Google Search Console

サチコン

出展」「Google Search Console」https://search.google.com/search-console/about?hl=ja

Google Search Consoleは、Googleが提供している無料ツールです。Webサイトの運営者がクローラー(検索ロボット)とやり取りをするためのツールで、ユーザーが自社ホームページに流入する前のさまざまな情報をチェックできます。

具体的にチェックできる情報は、主に検索キーワードのクリック数・クリック率、表示回数、掲載順位といった「検索パフォーマンス」です。また、外部リンク・内部リンクやインデックス情報も把握できます。ユーザーが実際にどのような検索クエリで流入しているのか? を調べるのに活用しましょう。

GA4(Google Analytics4)

GA4-2

出展:「GA4(Google Analytics4)」https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/analytics/

GA4(Google Analytics4)は、Googleが提供している定番の無料アクセス解析ツールです。非常に高性能なツールで、ホームページの訪問者数やPV数、平均滞在期間、直帰率、ユーザーの年齢・性別・地域・使用言語・関心・デバイス・ブラウザ・OS、さらにはユーザーの詳細な行動やコンバージョン、個々のページのアクセス状況まで調べることができます。

そのためGA4は、ホームページの担当者が必ず導入すべきツールの1つだといえるでしょう。ただし、細かな設定やデータの理解・活用には、ある程度の専門知識が求められます。「ホームページの状況やユーザーの行動をもっと深く知りたい」という場合に導入するのがおすすめです。

ユーザビリティー(使いやすさ)の診断に使える無料ツール

ホームページのユーザビリティーも、無料ツールで調べることができます。主な無料ツールとしては以下のものがあります。

PageSpeed Insights

PageSpeed Insights

出展:「PageSpeed Insights」https://pagespeed.web.dev/?hl=ja

PageSpeed Insightsは、ホームページの表示速度を診断できるツールです。結果は0~100の評価スコアで表示され、数値が大きいほど表示速度が速く、快適であることを示しています。

重すぎる画像や動画を掲載している場合はもちろん、ページ内の構造が悪いなど、ちょっとしたことでもページの表示速度は遅くなりがちです。少し手を加えるだけで大幅に表示速度がアップすることは多いので、表示速度が遅いことがわかったら、原因箇所を特定して改善を図りましょう。

Lighthouse

かつて「モバイルフレンドリーテスト」という、モバイルサイトのユーザビリティー診断に特化したツールがありました。画面幅がスマートフォンに合っていない、文字サイズが小さくスマートフォンだと読みづらい、リンクをタップしにくいなど、モバイルから自社ホームページを閲覧した場合のさまざまな問題点を検出できたものですが、2023年12月1日にサポート終了し、現在はGoogle Chromeの拡張機能「Lighthouse(ライトハウス)」へ統合されています。

LighthouseはWebサイト分析・診断ツールで、自身のWebサイトを、パフォーマンス、アクセシビリティ、ベストプラクティス、SEO、プログレッシブウェブアプリケーションの5つの項目について、Google独自の基準でチェックしてくれます。

セキュリティの診断に使える無料ツール

ホームページを守る上で重要なセキュリティの状態も、無料ツールで診断することができます。ただし、無料で使える機能だけでは不十分な場合もあるので、必要に応じて有料プランも活用してください。おすすめの無料ツールは以下の通りです。

Observatory

Observatory

出展:「Observatory」https://observatory.mozilla.org/

Observatoryは、WebブラウザのFirefoxを提供していることで知られるMozillaのセキュリティ診断サービスです。URLを送信すると、不審なプログラムの有無などホームページの安全性をチェックできます。また、不審なプログラムが検出された時は、詳細な解析結果も把握できるので、すぐに適切な対策を取りましょう。

エレシーク

エレシーク

出展:「エレシーク」https://eleseek.com/

エレシークは、Webサイトの簡易的なセキュリティ診断ツールです。ページの改ざん、マルウェア感染、情報漏洩などがないかどうかチェックできます。また、有料サービスを利用すると、発見された脆弱性の深刻度スコア判定レポートも確認できます。セキュリティ上の問題を大まかに把握したい場合におすすめです。

WEBセキュリティ診断くん

WEBセキュリティ診断くん

出展:「WEBセキュリティ診断くん」https://cybersecurity-jp.com/shindan/

WEBセキュリティ診断くんは、Webアプリケーションの脆弱性診断ツールです。使用すると、ホームページ上の脆弱性の数を調査できます。脆弱性への具体的な対策については、月額10,000円~の有料プランで診断結果を確認可能です。エレシークと並び、ひとまず簡単にセキュリティ診断を行いたい場合に適しています。

自社サイトの状態チェックを改善につなげるために必要なこと

ここまでご紹介した無料診断ツールを使えば、自社ホームページの状態はあらかた把握できます。ただし、診断や解析を行うだけでは、ホームページ運用で結果を出すことはできません。

重要なのは、得られた情報を活用して何をするかです。成果につなげるためにも、診断とあわせて以下のことを実施しましょう。

カスタマージャーニーマップをもとに社内や制作会社と共通認識を持ち、連携

ホームページの目標を明確にする

最初に必ずやっておくべきなのは、ホームページの目標を明確にすることです。ホームページの目標が曖昧だと、どのようなホームページを制作すればいいのかがわかりません。当然ながら、診断ツールで得られた情報も活用できないのです。

たとえば、足場工事の依頼を獲得したい場合は、足場工事の関連キーワードで検索したユーザーの流入を狙うことになるでしょう。そこで、Ubersuggestで効果的なキーワードを調べ、コンテンツを掲載したらGoogle Search ConsoleやGoogleAnalytics4を使い、検索順位・ユーザー層・人気のページなどを把握し改善する……という流れが基本です。

改善の効果が大きい箇所を見つける

診断ツールを使うと、ホームページの改善すべき箇所がいろいろ見つかるかと思います。理想はもちろん、すべての問題点を改善することです。しかし、ホームページの改善に当てられるコストや時間は有限なので、すべてに対応するのは現実的ではありません。細かい問題点ばかり対応していると、大変な割に効果が限定されてしまいます。

そのため、ホームページの改善は、効果の大きそうな箇所から取り組むのが原則です。ユーザーの訪問数が多いページや、コンバージョンにつながる確率が高いページから改善しましょう。

仮説を立てた上で分析・検証する

ホームページの各種診断を効果的に行うためには、事前に仮説を立てておくことが大切です。たとえば、工事の依頼の獲得がうまくいかず、「メインキーワードでのユーザー獲得に失敗しているのでは?」という仮説を立てたとします。

しかし、診断ツールで分析した結果、自社ホームページは安定して上位表示されており、潜在顧客の検索エンジンからの流入は十分であることがわかりました。となると、「コンバージョンに失敗しているのでは?→ページが読みにくいかもしれない、コンテンツに魅力がないのかもしれない」という仮説につながります。

ホームページ改善の基本はこの繰り返しです。先入観を持たず、ユーザー目線でホームページを観察して仮説を立てましょう。

このように、無料診断ツールを活用すると、自社ホームページの状態を正確に把握し、適切な改善策を打ち出すことができます。繰り返しになりますが、ただ各種データを把握するだけでなく、それを分析し改善に結びつけることが重要です。もしデータの分析方法や改善の方法がわからなければ、ホームページ制作・運用の専門業者に相談してみましょう。

     
この記事を書いたライター
政所健司

建築専門出版社にて住宅誌の編集長を歴任。国交省・住宅金融支援機構・NEDO等の広報誌制作業務に参画後、LIXILリフォームショップFC店の企業広報を経て現在BRANU株式会社にてマーケティングを担当。「現場で一番汗を流している人たちこそ主役に」という考えのもと、中小零細企業へのIT支援・DX支援・事業支援を通じて建設業界の古い産業構造の改革を目指す3児の父。

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