ホームページを作成する際、制作会社の選び方次第で、制作にかかる労力から仕上がり、そして結果の出かたまで大きく変わってきます。つまり、ホームページ制作会社選びが、その後の成否を分ける重要な要因の1つとなります。
そこで本記事では、建設事業者がホームページ制作を依頼するにあたり、どのような点に注意して制作会社を選ぶと良いのか、何を準備しておけばホームページ制作の失敗を防げるのか? そのポイントを7つ紹介したいと思います。
1. ホームページ導入の意図や目的を明確にしておく
ホームページは、目的があるほうが制作が進みやすくなります。難しく考えず、たとえば「元請け開拓」「施主の集客」「人材獲得」などで結構です。
というのも、ホームページは自社の事業の手助けをしてくれる「戦略ツール」だからです。このようにホームページで達成したい目的が決まっていれば「どんなページが必要か?」といった構成も見えて、骨組みが迅速に完成します。すると制作会社は限りある制作時間をページのクオリティアップに充てることができ、さらに細部にこだわったホームページを仕上げることができるのです。
2. ホームページ制作会社の作例を確認する
制作会社の技術を見極める判断材料の1つが、ホームページ制作実例です。これまでに手掛けてきた作例を見ることで、自社が求めるイメージに近いものを作れそうかどうか、おおよその判断ができます。もちろん、これまでの作例にはないデザインも制作可能だとは思いますが、新たなデザインや動きをゼロから作ることになり、その分、時間や費用がかかる恐れがあります。たいていのホームページ制作会社では制作実例を公開していますので、まずはそれらを見て「目ぼし」を付けておきましょう。
3. 相見積をとって費用対効果で比較する
制作会社によって、ホームページの制作費から機能、特長などが大きく異なります。そのため、依頼先を決めるにあたって、複数の制作会社に見積りをとって比較すると良いでしょう。ここで注意したいのは、「ただ安ければ良い」という訳ではない点です。
一般的にはページ数やイラスト・画像の点数で費用が変わる傾向がありますので、究極の「写真もイラストも無い1ページだけのホームページ」であれば、確かに制作費としては安くあがるでしょう。ですが、そのようなホームページから工事依頼は入って来るでしょうか? もし「見積りが高いな」と思ったら、納得できる説明を求めてみましょう。
中には検索対策の設計やサポート費など、「目的達成のために必要だけど、見た目には現れない費用」などもあり、むしろそちらのほうが結果を出すうえで重要度が高い場合もあります。よって、単に「見積りの額面」だけで判断するのではなく、その費用対効果をしっかり見極めて判断されることをおすすめします。
4. 制作会社の同業他社実績を確認する
ホームページを戦略ツールとするならば、その評価は「成果」や「結果」で判断するのが妥当です。そこで、候補にあがった制作会社に、これまで手掛けたホームページでどのような成果が出ているのかを教えてもらいましょう。できれば自社と同業種か近しい業種、かつ近い地域での成果のほうが、導入後の目安になります。
ここで併せて聞いて頂きたいのは2つ。その成果が出るのに「どのぐらいの期間がかかったか?」「どのぐらいの費用がかかったか?」です。これを聞いておけば、より詳細な費用対効果の比較ができ、導入した際の事業予測の参考にもできます。
また期間については、一般的にホームページの効果は最低でも半年程度はかかると言われています。「公開後すぐに効果が出てます!」という場合は、まず疑ってみて良いでしょう。あるいは別途インターネット広告で成果を押し上げている可能性もありますので、そのあたりも含めて費用対効果をしっかり比較しましょう。
5. ブログや施工事例の更新などホームページの操作方法を確認する
ホームページは、活用すればするほど検索順位にも良い効果をもたらし、成果につながりやすくなります。その手段の1つとして、施工事例やブログ記事の定期的な追加・更新が有効とされています。
とはいえ、建設業に従事されている多くの方は、現場で多忙。ブログの更新まで着手できないことがほとんどではないでしょうか? そこで、実際に投稿・更新を担当される方に、商談の場へ同席してもらうことをおすすめします。該当する制作会社のホームページを導入した際、操作方法で難しい点はないかどうかを見てもらいましょう。
というのも、仮に汎用的な「WordPress」がベースのホームページであっても、組み込むソフトによって操作方法が全く異なるためです。また制作会社によっては、スマートフォンで簡単にブログや施工事例を作成・更新できる独自開発のホームページを提供している場合もあります。このような、ブログ投稿を無理なく続けられそうかどうかといった視点も、制作会社を選ぶ際の基準の1つとされてください。
参考事例:ブログ投稿による集客力の変化
ブログ投稿によって、結果がどのように表れるのでしょうか? ここでは弊社ブラニューのお客様の月間訪問者数の推移例をご紹介します。
足場工事会社の集客例(長野県上田市)
ホームページ導入当初は月間200人前後の訪問者数でしたが、ブログ投稿の開始でアクセスが右肩上がりで増え続け、今は3,000人台に。競合が少なめという外的要因に振り回されなかった点も好材料でしたが、ホームページ導入の目的だった人材獲得をクリアできました。
- 2019年12月より月4本ペースでブログ記事投稿
- SEO対策設計のホームページ
- 集客目的のインターネット広告は一切なし
6. ホームページの修正方法や追加費用を確認する
事業を長く続けていくと、事業の幅が広がったり、事業所や支店などの拠点が増えたり、あるいは事務所の移転や代表の代替わりなどの変更が発生することがあります。それ以外にも、5年ごとの建設業許可更新、新たに取得した国家資格の追加記載などもあります。つまり、ホームページの記述内容を変更・修正する機会は意外と多く発生するものです。
そこで確認しておきたいのが、変更を依頼した際の費用・期間です。どんな変更をしたときにどのくらいの費用や期間が掛かるのか、たいてい一覧表になっていますので、商談時に確認して、ホームページ修正時の予算も確認しておきましょう。独自開発したホームページによっては、変更・修正からページ追加まで自社で簡単に済ませられる、つまり変更に費用が掛からないものもありますので、そのあたりも比較材料に入れておきましょう。
7. 公開後のサポート体制を確認する
事業を続けていくうえで修正や変更が必要になるのは、ホームページの記載内容だけではありません。ホームページに紐づいたメール設定も、社員の増減によって設定し直す必要が出てきます。ほかにもウイルス対策や迷惑メールへの対処、サーバーの不具合やブラウザのアップデートでホームページが表示されなくなったりレイアウトが崩れてしまったりと、インターネットならではの事象も年に数回発生します。
このような問題への解決で必要となるのが、制作会社のサポートです。公開後の手間が大きく変わって来る部分になりますので、サポート体制や費用などは、商談の際に必ず確認しておきましょう。
まとめ
このように、ホームページは制作会社によって得意不得意、費用対効果、結果の出方や公開後の労力などまで大きく異なります。そして公開後のサポートまで含めると、長い付き合いとなる伴走者のような存在でもあります。ぜひしっかりと比較して見極め、自社の目的に合ったホームページ制作会社を選ばれてください。そして必ず、目標に掲げた成果を上げていきましょう!