自作?外注?建設業ホームページの作り方5選~作成手順を初心者向けに徹底解説!

     
ホームページ作成法5選サムネイルホームページ制作
ホームページ制作

業種を問わず、今やあらゆる企業で「ホームページがある」ことが当たり前になっています。建設業においても、たとえば従業員が2~3人の会社であっても、そのほとんどがホームページを持っているような状況です。

なぜここまで普及が進んでいるのでしょうか? それは、ホームページを開設することによるメリットが多いためです。具体的には、取引先や金融機関への信用面で有利になるほか、活用次第で仕事依頼や求人を獲得できるなどが挙げられます。

もちろん、まだ導入されていない建設会社さんもいらっしゃるかと思います。そこで、「これからホームページを作りたいけど、何をすればいいかわからない」という方に向けて、ホームページを制作するにはどんな方法があるのか、無料・有料問わず、わかりやすくまとめてみました。

ホームページの仕組みとは?

ホームページを作るにあたって、まずはその仕組みについて簡単に知っておきましょう。私たちが普段見るホームページは、どのようにしてパソコンやスマートフォンの画面に表示されているのでしょうか?

そもそもホームページ(WEBサイト)とは、HTML(Hyper Text Markup Language)とよばれる言語で書かれたファイル(HTMLファイル)の集合体です。ホームページは、データセンターなどに置かれている「サーバー」という種類のコンピュータの中に存在し、住所に当たる「IPアドレス」と、それをアルファベットの文字列に変換した「ドメイン」が与えられています。

ただし、HTMLはそのままだと単なる文字列に過ぎません。そこで、ChromeやSafari、Edge、Firefoxといった「ブラウザ」でHTMLファイルを読み込み、画面上に文章や画像を表示して見られるようにします。さらに、「インターネット」によって世界中のコンピュータと通信可能にすることで、どの端末からでもホームページを閲覧できるようにしているのです。

インターネット

ホームページの開設に必要な3つのもの

ホームページを開設するためには、まず「サーバーの契約」と「ドメインの取得」を行う必要があります。もちろん、ホームページの中身である「コンテンツ」も作成しなければなりません。それぞれのポイントを確認しておきましょう。

サーバー

ホームページを「家」とするなら、その保管場所であるサーバーは「土地」に当たります。自前のサーバーを用意することもできるのですが、購入や維持管理のための費用と手間がかかるので、レンタルサーバーを契約して利用するのが一般的です。

サーバーの種類や料金はとても豊富で、無料のものから月額数万円のものまであります。容量や機能、サポート対応などにも差があるので、よく比較して選ぶことが大切です。主な有料レンタルサーバーをいくつかご紹介しますので、参考にしてください(2022年5月調べ)

エックスサーバーConoHaWingmixhostロリポップ
初期費用3,300円無料無料1,650円
月額料金1,100円~931円~1,078円~550円~
バックアップと復元無料無料無料有料
表示速度とても速いとても速い速い速い
無料常時SSL化

参考リンク:
エックスサーバー https://www.xserver.ne.jp/
ConoHa https://www.conoha.jp/
mixhost https://mixhost.jp/
ロリポップ https://lolipop.jp/

ドメイン

ホームページの「住所」であり、URLの一部にもなるドメインは、ドメイン取得サービスなどを利用して「独自ドメイン」を取得するのが一般的です。独自ドメインは自社の所有物になるため、サーバーを変えたりサーバーがなくなったりしても、そのまま使い続けることができます。一方、サーバーのドメインを間借りする「サブドメイン」は、サーバーの変更や消滅によって使えなくなるので、企業のホームページには適していません。

また、ドメインは任意の名称を指定できますが、建設会社のような企業のホームページの場合は、会社名を使うのが一般的です。末尾の部分はいくつかの形式から選ぶ必要があり、費用や特徴がそれぞれ異なります。特にこだわりがなければ安価なものを選んでも構いません。以下、代表的なドメインの登録料金と特徴を簡単にご紹介します(2022年5月調べ)

.com.jp.co.jp.net
登録料金1,408円1,628円4,158円1,628円
特徴商用を意味するが、それに限らず幅広く使われる日本を意味する。日本のサイト向け日本の営利法人を表す。商用・企業向けネットワーク関連の事業・団体向け

コンテンツ

ホームページの中身であるコンテンツ(写真や文章)は、最も重要な部分です。ホームページに来る人はコンテンツを見に来ているのですから、アクセス数や満足度はコンテンツに大きく左右されます。建設会社の場合は、手掛けている工事や得意分野、過去の実績、企業理念などを盛り込むのが基本です。建設工事の受注・求人・情報発信といった目的を果たせるよう、しっかりと作り込むのが望ましいでしょう。

また、コンテンツは一度作ったら終わりではありません。繰り返し見てもらうためには、常に新しい情報を掲載する必要があります。たとえばブログや施工事例などを更新することで、再び訪れてくれる機会を増やすことができます。また会社の規模が大きくなった時は、メニューの追加や画像の差し替えが必要になることもあるでしょう。手を加えやすいデザインにし、コツコツと更新していくことが大切です。具体的な作成の方法については、次の項目で解説します。

コンテンツ

ホームページの作成5つの方法~メリット&デメリット

レンタルサーバーの契約や独自ドメインの取得を済ませ、デザインやコンテンツの方向性がある程度固まったら、いよいよホームページの制作に取り掛かります。作成の方法はいくつかありますが、いずれもメリットとデメリットがあるため、自社に合ったものを選ぶことが重要です。代表的な作成方法5選をご紹介します。

1.HTMLを使ってイチから自作する

最も基本的なのは、前述したHTMLやCSS(主にWEBページの見た目を設定する言語)を使って、イチからホームページを自作する方法です。もちろんカスタマイズは自由自在で、自分のイメージ通りのホームページを作ることができます。

また、この方法で作成されたホームページは「静的サイト(静的ページ)」と呼ばれ、表示速度が速くサーバーへの負荷も軽いというメリットもあります。完全自作のため、外注費用が発生しないのも魅力です。

ただし、HTMLやCSSを使いこなすためには、相応の専門知識が必要になります。作業自体も手間がかかるので、他の業務の片手間に行うのは現実的ではありません。担当者を雇ってもいいのですが、その場合は賃金の面で負担が増えるという問題があります。

HTMLを使ってイチから自作する

2.CMSを使って自作する

イチから自作する場合より少し難易度が下がるのが、CMSというソフトを使って自作する方法です。CMSとはContents Management Systemの略で、HTMLやCSSに詳しくない人でもホームページの作成・運営ができるようにしてくれるシステムを指します。テンプレートを選択してテキストを入力や画像の挿入を行えば、ホームページを作成できるのです。

代表的なCMSとしては、オープンソース型の「WordPress」が挙げられます。使いやすいインターフェースや数多くのテンプレートが魅力で、全WEBサイトの約43%がWordPressで作られているというデータがあるほどです。一昔前はパッケージ型の「ホームページ・ビルダー」も人気があり、多くの企業が活用していました。

もしホームページを自作するのであれば、1から作るよりはCMSを使う方が現実的でしょう。とはいえ、使いこなすためにはある程度の知識を必要とする点は同じです。また、オープンソース型の場合は何かトラブルがあってもサポートを受けられない他、人気のテンプレートを使ったことで他のサイトと似たような構成になってしまうケースもあります。

参考リンク:
WordPress https://wordpress.com/ja/

3.サーバー一体型の作成ツールで自作する

CMSを使ってホームページを作成する時は、サーバー一体型の作成ツールを使うという方法もあります。このタイプはクラウド型CMSとも呼ばれ、ホームページの作成ツールとサーバーがあわせて提供され、インターネット上でホームページを作成・運用することができます。

メリットは、ホームページ作成に必要なものが一体化しているため、サーバーを別途契約するなどの手間がかからないことです。無料で使えるサービスも多く、パソコン初心者にとっては使いやすいツールといえるでしょう。代表的なツールとしては、イスラエルの会社が提供しているWix(ウィックス)や、ドイツの会社が提供しているJimdo(ジンドゥー)などがあります。

しかしながら、これらのツールで作成されたホームページが、検索上位に表示されてくるケースはほとんどありません。つまり、SEO的に弱いのです。読み込み時間がやや遅め、他のツールほどの作り込みができない、便利なプラグイン拡張機能がないといった欠点もあります。

参考リンク:
Wix https://ja.wix.com/
ジンドゥー https://www.jimdo.com/jp/

4.友人・知人に依頼する

ホームページ制作に詳しい友人・知人がいるのであれば、その人に依頼するという方法もあります。大きなメリットは、自分の要望を直接伝えられるので誤解が起きにくいことと、相手によっては安く引き受けてもらえることです。基本的な部分の作成やちょっとした更新程度であれば、無料でやってくれる人もいるかもしれません。

ただ、知り合いであるがゆえに腹を割って話せない、無理を言えない、結果が出なくても文句を言えないといった問題も発生します。逆に、あまり無理なお願いや頻繁な更新依頼、無料での対応をお願いした結果、関係が悪化して更新を拒否されてしまうこともあるでしょう。趣味ならともかく、企業のホームページ制作では推奨されない方法です。

5.制作会社に外注する

「ホームページを作成したいが、自作できるだけのスキルがない」という時に最も有効なのが、制作会社に外注する方法です。HTMLやCMSに詳しい従業員がいなくても確実に作成できるのに加え、作成や管理のための時間を取られることも、担当者を雇ってリソースが圧迫されることもありません。

そして最大のメリットはもちろん、プロの技術力によって非常にクオリティの高いホームページを作成できることです。デザインや使いやすさ、SEO対策まで考慮して作ってもらうことができ、万が一トラブルが起きても対応を任せられます。総合的に考えると、最も効果的な作成方法といえるでしょう。

その代わり、プロに依頼するので相応の費用がかかります。また、外部に作成を任せる以上、自分のイメージをしっかりと伝えなければ、希望通りのホームページは作れません。作成の目的やデザインの方向性などについて、担当者と綿密に打ち合わせることが大切です。

そして、一口に専門業者といっても、技術力や得意分野、料金などは千差万別です。相性が悪い業者に依頼すると失敗してしまうこともあるので、複数の専門業者を比較検討して選びましょう。特に建設業のホームページを作る場合は、建設業界専門の制作会社に任せるのが最もおすすめです。その上でSEOにも強い会社を選べば、さらなる効果が期待できます。

ホームページを制作会社に外注する

まとめ

ホームページ制作は難しいと思われがちですが、ツールを使えば誰でも作ることができます。とはいえ、やはりある程度の知識は必要で、建設現場の仕事をやりながらホームページ制作も行うのは難しいでしょう。かといって、担当者を雇ったり事務員の方に片手間で対応してもらったりするのも、リソース面で厳しいものがあります。

おすすめはやはり、専門業者にホームページ制作を依頼することです。もちろん、相応の費用もかかりますから、依頼先はよく考えて選ばなければなりません。各業者の得意不得意をしっかり見極めて、納得の行くホームページを作りましょう!

ホームページ制作会社選びで失敗しないための7つのポイント~建設会社編
建設事業者がホームページ制作を依頼するにあたり、どのような点に注意して制作会社を選ぶと良いのか、何を準備しておけばホームページ制作の失敗を防げるのか? そのポイントを7つ紹介したいと思います。
     
この記事を書いたライター
政所健司

建築専門出版社にて住宅誌の編集長を歴任。国交省・住宅金融支援機構・NEDO等の広報誌制作業務に参画後、LIXILリフォームショップFC店の企業広報を経て現在BRANU株式会社にてマーケティングを担当。「現場で一番汗を流している人たちこそ主役に」という考えのもと、中小零細企業へのIT支援・DX支援・事業支援を通じて建設業界の古い産業構造の改革を目指す3児の父。

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