集客するブログの書き方~建設業界ならではのテーマの見つけ方からSEOライティングまで

     
集客するブログの書き方集客
集客

自社ホームページ運用の一環で、社内スタッフ持ち回りでブログを書いている 建設会社さんも多いかと思います。
しかし、いざ当番が回ってきても、「何を書けばいい?」「どんな書き方がいいの?」と迷ってしまいますし、本業とはかけ離れた業務ですので、スムーズに筆が進まないこともあろうかと思います。

そこで本記事では、ブログを書く意味のほか、テーマの見つけ方やヒント、集客や検索順位に効果のある書き方などを まとめてご紹介しています。ぜひこの記事を参考にして、ブログで御社のホームページを活性化させましょう!

ブログ記事は、ずっと無料で集客し続けてくれる「優良資産」

「ブログ書いといて!」と頼まれても、まずはその効果や意味が腹落ちしていないと、気も進みませんよね。そこでまずは、ブログを書くことによる効果についてご紹介したいと思います。

ここで覚えていただきたいことは2つ。現代のホームページ集客は、トップページよりも「末端の記事」からのほうが多いのが特徴であること。そして書いたブログは、一度投稿したらずっと集客し続ける「優良資産」になり得るということです。
広告は出稿し続けないと効果が保てない「掛け捨て」であるのに対し、記事は一度投稿すると、何もせずとも効果を出し続けてくれる「集客マシーン」になります。

施工事例やブログ、書く意味あるの?_個別ページから訪問

現代のホームページは、トップページよりも末端のページからの流入が多くなる傾向です

ブログは何を書けばいい?_ブログページ更新

CASE:宮城県のリフォーム会社さんのブログページ更新例。 1000-1500字のブログを毎月3-4本投稿。ブログの更新を中断していた期間でも、引き続き月間5,000人規模の集客に貢献し続けていました。 (出典:GAデータを元にBRANUにて作成)

ブログを「集客装置」「集客マシーン」にするには?

でも、「ブログは結構たくさん書いてるけど、集客効果が見られない」という方もいるかと思います。その理由は、GoogleやYahoo!などの検索サイトでの順位が大きく関係しています。検索サイトでは、上位に表示されるほどクリックされる(=集客できる)ということが分かっています。

ブログは何を書けばいい?_検索サイトで上位に表示されるようにする

つまり、書いたブログを集客装置にするには、検索サイトで上位に表示されるようにすることが肝心です。
でも「そもそも、ブログなんかで検索上位に表示されるもの?」と疑問に思われるかもしれません。そこで試しに、「リフォーム タイミング」で検索してみてください。結果の上位は、ほとんどがブログであることが分かるかと思います。

こんな感じで、検索結果で上位に食い込むことを目指しましょう!

ユーザーの心理・意図を読むことが、SEOの近道

早速、検索で上位に表示されやすくなるブログの書き方について、話を進めていきます。まずは検索サイト側の評価ルールを知っておきましょう。調べてみると細かい基準がたくさん出てきますが、結論として「ユーザーが求めるページを上位表示する」というのが一番大きなルールになっています。つまり、「検索する人たちのニーズが何か?」を考え、それに応える内容のブログにすることが近道です。

たとえば先ほどの「リフォーム タイミング」で検索する人は、どんな心理で検索するのでしょうか? その裏には「軽微な不具合がいくつか出ているけど、どの程度になるまで見過ごしていいの?」といった理由で調べているかもしれません。あるいは生涯設計上で最適なタイミングを知りたいのかもしれません。

それらの疑問に応える役立つ内容を書くことで、検索サイト側に評価され、上位に表示されるという流れになります。

ブログは何を書けばいい?_奥にある本質的なニーズを読み取り

表面的なキーワードではなく、その奥にある本質的なニーズを読み取り、その回答になるような記事を書きましょう

結論:日頃のお客様の課題に向き合う

なんとなく呑み込めたけど、いざ書くとなるとやっぱり難しい…という方。もっと気楽に考えましょう!

皆さんは日頃、たくさんのお客様と接していらっしゃるかと思います。その中で、お客様のお悩みの傾向、お困りごとの傾向を、なんとなくでも把握されているかと思います。それをを記事のテーマにされるのが一番です。 顧客アンケート回答から、お悩みをピックアップするのも良いでしょう。

御社のもつ客層によって異なると思いますが、たとえば 「コンセント増設、やっぱり壁を壊さないとだめ?」 「2×4はリフォームが難しいらしいけど、実際は?」 「浴室タイルのヒビ、どの程度までが許容範囲?」 「給湯器からの異音、どうしたらいいの?」 などなど…。実はこういった悩みへの回答・解決策を提示してあげることが、御社のマーケットに合った「顧客に刺さる」コンテンツなのです。

テーマが見つからない時は?

それでも、「どうしてもテーマが思い浮かばない!」ということもあるかと思います。そんなときは、従来のSEOライティングのスタイルで、手掛かりを探してみましょう。

SEOライティングの肝は、「キーワード選定」。つまり、検索上位を目指す記事を作る際の、文章内に盛り込むべきキーワード(言葉)の見つけ方です。先にお断りしておきますが、すべての工程をこなすにはかなりの手間と時間を要します。そのため、「だいたい書けそう!」となった適当なタイミングで、離脱して執筆に切り替えるのも手です。

では早速、SEOライティングのキーワード選定方法を見ていきましょう!

ブログは何を書けばいい?_テーマが見つからない時は?

STEP 1:メインとなるキーワードを決める

まずメインのテーマとなるキーワードを決めます。いくつか思い当たる候補をいくつか挙げてみて、それぞれの検索ボリューム(世間でその言葉が検索されている数)を調べます。これは、

検索ボリュームが大きい
➡たくさんの人が検索している
➡たくさんの人に需要がある
➡多数をホームページに呼び込める可能性が高い

という理屈です。

キーワードの検索ボリュームはGoogleのキーワードプランナーやYahoo!のキーワードアドバイスツールのほか、さまざまなサイトで調べることができます。たとえば登録不要の無料のサイト「Ubersuggest」(https://neilpatel.com/jp/ubersuggest/)の例では、オレンジ色の検索窓に言葉を入れるだけで、月間検索ボリュームが出てきます。[高]と出ていたら、かなり多く検索されている言葉、ということになります。

STEP 2:共起語を調べて文章の方向性を決める

メインのテーマが決まったら、それに組み合わせる言葉を選んで、話の方向性を決めます。
そこで活用するのが「共起語」です。 検索サイトで入力されるのは「防水工事 屋上 ○○市」など、複数の言葉の組合せです。この「よく組み合わせられる言葉」を「共起語」(きょうきご)と言います。

つまり、「たくさん検索されているメインの言葉+よく一緒に検索される共起語のいくつか」を含めた文章にすることで、

多くの検索者のニーズに応えた内容になる
➡検索サイト側からの評価が高まる
➡上位表示されやすくする

というのが狙いです。
なお選んだ言葉は、タイトルまわりや文中になるべく多めに入れましょう。 共起語を調べられる無料サイトもたくさんあります。ここでは一例として、「共起語検索」(https://neoinspire.net/cooccur/)と「ラッコキーワード」(https://related-keywords.com/)をご紹介しておきます。

ブログは何を書けばいい?_共起語を調べて

STEP 3:競合のドメインの強さを調べる

ここまでの工程で「だいたい書けそう!」となれば、執筆に進めていただいて問題ありません。 しかし「せっかく書くなら、上位に表示される確度・可能性をもっと上げたい」という方もいらっしゃるかと思います。そこでここからは「上級編」として、その手法をご紹介します。

ここで主にやることは、競合の状況から「上位に上がる余地・隙はあるのかどうか?」を調べることです。まずは競合の「ドメインの強さ」をみてみましょう。

検索サイトは、ホームページを構成している個々のページに対して評価を行っていますが、それだけではなく、ホームページ全体に対しても、同様に評価づけを行っています。ホームページ全体の評価が高くなると、個々のページに対しての検索結果も良好な結果が出ます。 これが「ドメインの強さ」です。

たとえば「この言葉の組合せで上位を狙いたい!」と思っても、既に上位が大手で占められているのであれば、これから書く記事で上位に食い込める可能性は低くなります。そこで、強いドメインに占有されていないところへ記事を投下しましょう、正面突破ではなく防御の薄いサイドから切り崩しましょう、という訳です。

まずは、先ほど決めた「メインのキーワード+共起語」で、実際に検索してみます。地域密着型で施工エリアを限定されている場合は、共起語に続けて地域名も入れておきましょう。検索した結果、上位に表示されているのは、大手メーカーやECサイトなど、アクセスが多そうなホームページで独占されていますでしょうか? それとも中小企業や個人によるブログやコラム記事で埋まっている感じでしょうか?

前者であれば、「今から競合を超えるページを作るのは難易度が高い」ということになりますので、最初の共起語から選び直したほうが良さそうです。後者でしたら、まだ上位に上がる可能性があります。 実験例を挙げると、以下のようになります。

「リフォーム キッチン」➡上位は強豪ばかり➡厳しい
「給湯器 交換時期」➡上位はコラムなど➡余地あり

ブログは何を書けばいい?」optimized__競合のドメインの強さ

STEP 4:競合の関連ページ数を調べる

競合のドメインの強さが分かったところで、もう1段階、競合の状態を深掘りしましょう。 ここで見たいのは「競合は、私たちが狙っている言葉に関するページを、何ページ持っている?」です。

もし少ないページ数で上位を獲得できているなら、私たちにも勝ち目がある(このキーワードに関する記事を、内容・ページ数ともに競合よりも充実させることで、競合を出し抜ける可能性がある)ということになります。調べ方は、検索サイトで以下の文字を入力します。

👇 site:競合のドメイン intitle:候補に挙げた言葉

ブログは何を書けばいい?_site競合のドメイン intitle候補に挙げた言葉

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「給湯器 交換時期」の検索で1位のサイト(中小マッチングサイト)を上記「STEP 4」の方法で調べてみると、この言葉に関連するのはブログ記事1件(1ページ)のみ(※本記事執筆時点)。つまり、私たちでも書き方次第では、このキーワードで十分上位を狙える、ということになります。逆に数百もの関連ページを持っているサイトが上位を占めている場合は、そこに食い込むのは難易度が高い、と判断できます。

このようして地道に上位のサイト調べてみると、先ほどの「給湯器 交換時期」では、まだ勝ち目がありそう、という結論になります。

●「給湯器 交換時期」で検索上位のサイト調査結果
ブログは何を書けばいい?「給湯器 交換時期」で検索上位のサイト調査結果

実例紹介:ブログ記事がホームページ集客に与える影響は?

このように、SEOライティング施策はいくらでもやりようのある”沼”のようでもありますが、ここで気分転換も兼ねて、「結果がどのように表れるのか?」について、ホームページ解析ツール「Googleアナリティクス」で、弊社ブラニューのお客様の月間訪問者数の推移をいくつかご紹介します。

※いずれもインターネット広告などの集客施策を一切していない、既存のホームページ+ブログ記事投稿によるお客様の月間集客数推移。記事製作はブラニュー集客支援サービスの運用プランで作成。
※ブラニューが作成するホームページは、SEO対策された設計が標準仕様となっています。

空調工事・ダクト工事会社の集客例(埼玉県八潮市)

  • 2020年3月より月1本ペースでブログ記事投稿
  • SEO対策設計のホームページ
  • 集客目的のインターネット広告は一切なし

ブログ投稿前は月間訪問者数200~300人止まりでしたが、月1本の定期更新を始めたところ徐々に伸びていき、現在の訪問者数は月1,500人に迫る勢いに。

防水工事会社の集客例(東京都千代田区)

  • 2020年2月より月1本ペースでブログ記事投稿
  • SEO対策設計のホームページ
  • 集客目的のインターネット広告は一切なし

ブログ記事投稿前の月間訪問者数は100人前後。記事投稿し始めて3ヵ月目あたりから徐々に増え、半年後には月間1,000人訪問の大台を突破。その後も伸び続け、月2,000人訪問するホームページに成長しました。

足場工事会社の集客例(長野県上田市)

  • 2019年12月より月4本ペースでブログ記事投稿
  • SEO対策設計のホームページ
  • 集客目的のインターネット広告は一切なし

当初200人前後の訪問者数でしたが、ブログ投稿の開始でアクセスが右肩上がりで増え続けて3,000人台に。競合が少なめという外的要因に振り回されなかった点も好材料でした。ホームページ導入時の当初目標だった求人獲得をクリアしました。

結果を出すにはこうしたSEOを意識した記事投稿のほかにも、「記述コードを含めたホームページの設計」「競合など外的環境の影響」「内部/外部リンク」などさまざまな要因が絡んできます。そのため、単純に「質の良いブログ記事をたくさん更新すれば、検索順位が上がり集客数が増える」という結果に至らないケースもあります。しかし良質な記事投稿することで、現在よりもサイトの評価が高まることは確実です。根気のいる作業ですが、ぜひ継続して投稿するようにしましょう!

さいごに

ブログを書くときのヒントや検索サイトで上位を目指すテクニックをご紹介しましたが、結論、「検索した顧客のニーズに対して、どれだけ有益で役に立つ回答や情報を示せるか?」 が、一番のカギになります。

そこでおすすめしたいのは、お客様のご要望やお悩み、お困りごとに対して、日頃から意識しておくこと。そうすれば、集客を誘引するブログを量産することができます。営業の方がブログも担当しているのであればスムーズですが、「忙しくて手が回らない」ということであれば、ブログ担当の方と営業さんと連絡を密にして、お客様のニーズを共有しておくことをおすすめします!

 

     
この記事を書いたライター
政所健司

建築専門出版社にて住宅誌の編集長を歴任。国交省・住宅金融支援機構・NEDO等の広報誌制作業務に参画後、LIXILリフォームショップFC店の企業広報を経て現在BRANU株式会社にてマーケティングを担当。「現場で一番汗を流している人たちこそ主役に」という考えのもと、中小零細企業へのIT支援・DX支援・事業支援を通じて建設業界の古い産業構造の改革を目指す3児の父。

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