「ふつう」の建設会社・工務店・リフォーム店でも、自社の強みが簡単に見つかる6つのヒント!

     
自社PR戦略サムネイルホームページ制作
ホームページ制作

インターネット上には数えきれないほどの企業がホームページを構え、ひしめき合っています。
あまりにも数が多すぎるので大変埋もれやすい世界ですが、そんななかでも少しでも他社より目を引き、1人でも多くの顧客に選んでもらえるために、どの会社も自社のウリ(=強み)を全力でアピールしています。

「ホームページを構える」ということは、さながら、この「熾烈なアピール合戦の場」に身を投じるということ。つまり御社も、強みを訴求する必要が出てきます。でも「特に強みはない」「他社とあまり変わらないよ」という方も多いと思います。そこで自社の強みを簡単に探し出す手順を、建設関連会社さんならではの視点で記事にまとめてみました。

強みって、アピールする必要あるの?

ホームページで自社の強みを載せることは大事です。

なぜなら、これから御社の顧客になるであろう人たちが、御社を探し出せなくなるからです。たとえば「自然素材使いが上手なリフォーム会社」を探しているとき、ホームページに自然素材リフォームの実績や知識、こだわりなどがアピールされていない会社は、「自然素材リフォーム」関連のキーワードでいくら検索しても、まず出てくることはありません。

「自然素材 リフォーム 横浜市」でGoogle検索した例

「自然素材 リフォーム 横浜市」でGoogle検索した例。
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これは法人向けの工事会社さんでも同じことがいえます。たとえば化学・薬品プラントを得意としている製缶・配管工事会社、特殊足場で実績のある仮設工事会社、アスベストにも対応できるSRC解体業社などなど…。ホームページでしっかりアピールできていれば、元請けが探していたときに検索で出やすくなり、業者選定の交渉テーブルに載ることができます。

インターネットは、アピール上手な会社ほど仕事が取れる世界ともいえます。もしかすると、たいしたことのない競合が、御社の仕事をどんどん奪っているかもしれません。そうならないためにも、ぜひ自社の強みを見つけ、ホームページで確実に訴求していきましょう。

どうすればアピールできる?

ホームページでアピールするには、主に「タイトル」「本文」「ページ数」に手を加えることで実現します。

「タイトル」

ホームページのタイトルは、検索キーワードに強く関連する部分です。どんな言葉で検索したときに表示されたいか、このタイトル部分にその言葉を必ず入れるようにします。タイトルほどではありませんが、文章の見出し(H2~)も同様に強い力がありますので、ここもしっかりキーワードを入れていきましょう。

「本文」

検索サイトは、ホームページに書いてある文章の隅まで読み込んでくれます。そのため、強みとなる記述をしっかり書き込み、御社がターゲットとしている顧客の検索ニーズに応えるような、質の高い有益なコンテンツにすることが大切です。

「ページ数」

自社の強みに関連するページを多く設けることで、検索エンジン側へ「あ、これは〇〇工事にこだわりのある会社のホームページなんだな」と強く印象付けることができます。ブログなどを使って、さまざまな切り口や角度で、御社の「強み」の根拠や付随情報を展開し、ホームページにどんどん厚みを加えていきましょう。

ソースコードの一例

ソースコードの一例。タイトルなどは、ホームページのソース「メタ情報」に記述します。検索するうえでの重要なキーワードとなるほか、検索結果にもこれらの文字が表示されます。

 

では次ページから、自社の強みの発見につながるヒントをあげていきます。きっと御社に当てはまるものがあると思いますので、ぜひ確認してみてください。

ヒント 1:事業内容・方向性

会社の理念や方向性、事業内容が、そのまま強みにつながるケースもあります。その理由は、建設業界では取り扱う工事種自体がニッチで差別化できる内容であることが多いためです。

たとえば「高圧受変電設備の更新工事が得意で、特に高圧気中開閉器の取替工事実績が豊富」「業務用空調設備の給排気ファンのベアリング(軸受)交換ができる」「ビルの大規模修繕が得意で、特に無機質浸透性防水工事は腕に自信がある」など。このような業者を探している元請けにピタッとはまれば、向こうから接触してくる確度も高まります。

また一般向けの会社でも同様です。「リフォーム全般」ではなく、先にあげた「自然素材使いが上手なリフォーム会社」のようになるべく細かいジャンルに絞ったほうが、差別化しやすく埋もれにくくなります。ここでの懸念点は、掲載内容が専門的な内容になるため、一般的なホームページ制作会社では文章の制作対応(丸投げ)が難しくなる点です。自ら積極的に、制作サイドへ情報提供することが必要となります。

HINT 1:事業内容・方向性

ヒント 2:限定・希少性

「ここまでできる工事会社はあまりない」「ここまでやってくれる業者は初めて見た」など、顧客や職人から言われたことはありませんか? これらは御社から見て「やって当たり前」と思ってるようなことかもしれませんが、客観的に見ると珍しい部類に入ります。ぜひ出し惜しみをせず、できれば写真付きでアピールしましょう。

また御社が所有する重機や建設機械、資材、設備なども、強みに入ります。もちろん希少なものであるほど強みになりますが、車両や設備がある場合は、いずれにしても明記しておくことをおすすめします。たとえば「珍しい重機でもないし、数も少ないので足元を見られるのでは?」と掲載をためらっていると、元請けから見たら重機や資材があるのかないのか、どの程度の工事規模まで請けられるのかなどが判断できません。結果、問合せを逃す可能性も考えられますので、なるべく掲載するようにしましょう。

ヒント 3:威光・実績・歴史

「創業〇年」「〇〇受賞」「有資格者〇名在籍」などが威光に入ります。これらは顧客にとっての安心感や信頼感につながり、お問合せも入りやすくなります。創業年数については、短く感じる場合はご代表の「業歴」でも構いません。また資格や許認可については、持っていないと入れない現場もあるので、元請けにアピールする意味でも別途会社概要欄などに明記しておきましょう。

このほか「工事実績〇〇件」や「顧客数〇〇人突破!」「リピート率〇%」などの実績も、信頼獲得につながる強みになります。また現場実績数が少なくても、著名な建設現場実績が1つあれば、良いアピール材料になります。たとえば都内の工事会社さんでは「求人募集時のタイトルに実績のある有名建築名を入れたら応募が来るようになった」という例もあります。

HINT 3:威光・実績・歴史

ヒント 4:価格

「業界最安値クラス」「最大〇割引」といった低価格路線を前面に打ち出すのも、強みになります。これは強力なアピールになる反面、打ち出すには細心の注意が必要です。その懸念点としてはまず、価格重視の顧客ばかりを集客してしまう点。

工事の技術や品質といった中身よりも費用を優先する顧客への対応が増えることや、粗利が減って薄利多売型になる可能性などがあります。 また、競合とのさらなる厳しい価格競争に巻き込まれる可能性や、一度ついてしまった低価格のブランドイメージを払拭するのに時間が掛かる点も、考慮しておく必要があります。

ヒント 5:顧客対応・体制・マナー

創業年数や有資格者数などは事実に基づく数字ですので、「うちの創業年数ではアピールにならない」「有資格者が少ないから数字のインパクトがない」ということがあるかもしれません。

しかしここでご紹介する内容は、これからの取組次第で作れるアピールになります。それが、「アフターメンテナンス〇年間実施」「自社保証期間最長〇年」「〇日以内に対応」「プランナーが全員女性」「しつこい後追い営業無し」「接客マナー地域No.1宣言」といった顧客対応や体制です。

一般の方が普通に暮らすうえで、工事業者や職人さんとの接点はほとんどありません。そのため、施工技術をどこまで信頼していいのか、どんな人が対応するのか、大きな不安を持っているのが普通です。

これらを払拭でき、敷居を下げる効果のある言葉が、この項目になります。 もちろん「実」が伴わなければ悪評がすぐに広まる時代ですので、強みとして打ち出す以上、社内体制も含めしっかり管理していく必要があります。

ヒント 6:付加価値・サービス・キャンペーン

これからの取組み次第で作れるアピールに、付加価値もあります。 たとえば「施工途中DVD贈呈中」「工事日記をアルバムにして全員にプレゼント」「〇〇〇材を〇㎡無料で施工中」「ウッドデッキ1か所無料」などがあげられます。 このジャンルはアイデア次第でいくらでも作れます。

ただしこちらも、せっかくお問合せをしたのに「もうだいぶ前にやめた」となっていたら逆効果。そのため、永く継続できるサービスを設定する必要があります。 たとえば問屋さんからダブついた在庫を常時格安で引き受けられる環境だったり、ご自身が動画編集が得意だったり…。 思い当たることがあれば、ぜひチャレンジしてみてください!

HINT 6:付加価値・サービス・キャンペーン

おわりに

ここまででご紹介した6つのヒントをご紹介しましたが、このなかで自社の強みになりそうなものは発見できましたでしょうか? もしうまく見つからなかったり、多すぎてどれを打ち出すべきか迷う場合は「3C分析」や「SWOT分析」などを実践してみるのもおすすめです。

検索すると多数の解説サイトが出るメジャーなフレームワークです。お時間があれば、ぜひ分析してみてください。思わぬ発見があり、業績を上向かせるヒントを得られるかもしれません!

     
この記事を書いたライター
政所健司

建築専門出版社にて住宅誌の編集長を歴任。国交省・住宅金融支援機構・NEDO等の広報誌制作業務に参画後、LIXILリフォームショップFC店の企業広報を経て現在BRANU株式会社にてマーケティングを担当。「現場で一番汗を流している人たちこそ主役に」という考えのもと、中小零細企業へのIT支援・DX支援・事業支援を通じて建設業界の古い産業構造の改革を目指す3児の父。

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