建設業の人手不足の原因と解決策3つ、採用活動の事例をご紹介

     
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少子高齢化に伴い、多くの業界・業種で人手不足が深刻な社会問題となっています。特に建設業界では人手不足による問題が顕著に現れています。

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建設業界の現状

総務省が発表している建設業および建設工事従事者の現状によると、建設業就業者は平成9年(1997年)に685万人いたところ、平成22年(2010年)に498万人、平成28年(2016年)には492万人と着実に減少しています。

(出典:国土交通省「建設業および建設工事従事者の現状」より|https://www.mlit.go.jp/common/001179603.pdf)

建設業就業者の高齢化

労働者の分布を見ると、55歳以上が約34%、29歳以下11%というデータが出ています。建設業界は人口の減少だけでなく高齢化という問題を抱えています。

建設業界自体は盛り上がっている

人手不足と高齢化という問題を抱えている建設業界ですが、業界自体は好調と言えます。

2025年の大阪万博、2027年開業予定のリニア新幹線に関わる工事など、建築業界の仕事は豊富にあります。

加えて、世界から遅れを取っていた新型コロナウィルスのワクチン接種率も挽回。その時々の感染状況に左右はされますが、コロナ禍前のインバウンドも期待できます。そのようになれば来訪客を狙った観光・商業施設のリニューアルや新設件数も増えることでしょう。

建設業界は需要こそあるものの、それを担う働き手がいないということが読み取れます。

建設業界が人手不足である原因

イメージの悪さが若者離れに繋がっている

上述でもご紹介した建設業および建設工事従事者の現状によると、建設業に従事する29歳以下の方は1割以下です。若者離れに繋がっている1つの理由としてイメージの悪さが考えられます。

建設業の若者離れを解決するための4つの採用ポイントという記事によれば、建設業界は「きつい・汚い・危険」「夏は暑く冬は寒い」「重い資材の運搬がある」「高所での危険な作業がある」と、若者が積極的に働きたくないイメージがついてしまっているとあります。

近年はがむしゃらに働くことよりも「ワークライフバランスを重視する」という若者が増えていることもあり、イメージが今の時代と逆行していると言えます。

長時間労働

厚生労働省の調査によれば、全産業の年間総実労働時間が1741時間であるのに対して、建設業界は2078時間と300時間多いです。加えて他の業種に比べて休日数も少なく週休2日を確保できていない会社も少なくありません。

賃金問題

業界動向SEARCH.COMの調査によると、建設業界の平均年収は695万円です。額面だけを見ると高く感じられますが、ゼネコンやサブコンも含んでいるため、小規模の会社では400万円台のところも少なくありません。ハードワークな上、長時間労働であることを加味すると低く感じられるかもしれません。

加えて、建設業界では日給制というところも多いです。日給制は遅刻・早退・欠勤によって給与が変わってくるため、収入が不安定である傾向があります。

こういったところも建設業界の人手不足を加速させる要因の1つであると考えられます。

建設業界での人手不足を解決する方法

イメージの改善

良いイメージを持てていない建設業界の人手不足を解消するために、まず必要なこととしては、求職者が建設業界に興味を持ってもらえるようにイメージアップを図ることです。

イメージ改善を行っている例としては、「大阪産業創造館」が発行するビジネス情報マガジン「Bplatz(ビープラッツ)」が運営している「ゲンバ男子」というメディアがあります。

(出典:Bplatz(ビープラッツ)「ゲンバ男子」より|https://bplatz.sansokan.jp/archives/category/genba)

ゲンバ男子は、

  • 工業系製造業の若年層の採用につながること
  • 工業系製造業の業界イメージアップに貢献すること

を目的としています。

実際にゲンバ男子のサイト内では、中小製造業の現場で活躍する若手人材のかっこいい姿の写真を掲載しており、「建設業は自分には関係ない」と思っている層へのアピールにもなっているように感じます。

この規模のメディア運営が無理でも、ご自身でSNSやホームページを開設し情報発信を行い、業界全体のイメージを盛り上げてみてはいかがでしょう?

労働環境の改善

イメージが良くなっても

  • 長時間労働
  • 休みが少ない
  • 給料が低い
  • 収入が不安定

など、本質的な問題が解決しないと優秀な人材の定着は難しいです。

給料を上げることは経営に関わることなので簡単にはできないことですが、例えば長時間労働や休みに関しては適切な工期を設定することや、後述でもお話しする生産性の向上に努めることで改善できる可能性があります。

また、2024年4月から建設業の労働時間の上限規制が設けられることになります。人手不足解消だけでなく法律の観点からも環境改善が必要になります。

生産性の向上

建設業に限らず、人口が減少している日本では、限られたリソースを最大限に活用し、大きな成果を生み出す取り組み、すなわち「生産性向上」を急務としています。

建設業ができる生産性向上の方法としては、

  • ロボットを用いた溶接
  • 内装ボード貼りロボット
  • 移動式吊り足場

などがあります。

他の情報に関しては、一般社団法人日本建設業連合会が2018年に発表している建築省人化事例集から確認できます。

また、事務作業の業務効率化を支援するサービスもあります。弊社BRANU株式会社でも「CAREECON for WORK 施工管理」という施工管理ツールをリリースしています。

このサービスでは、

  • 建設現場で必要な資料の共有
  • 工程表の作成
  • 現場写真・図面管理
  • 掲示板機能

などを用いて、業務の効率化をサポートしています。

建設業のデスクワークをもっと楽にする | CAREECON for WORK 施工管理
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WEBを活用した採用活動の強化

スマートフォンやSNSの普及により、インターネットを利用して採用獲得を行う企業が増えています。

ここでは、比較的効果を期待できるインターネットを利用した採用活動についてお伝えします。

求職サイトの利用

求人サイトを用いた採用活動で、メジャーの求人媒体としては、「リクナビNEXT」「マイナビ転職」「エン転職」といった正社員向け求人サイト、「an」「バイトル」といったアルバイト向け求人サイトがあります。

また、「職人さんドットコム」「建設転職.com」など、建設業界に特化した求人サイトもあります。利用者数はリクナビNEXTなどに比べると少ないですが、建設業に特化しているだけあって、その職業を明確に目指しているか、現在その職に就いている求職者が見てる場合が多いです。

SNS

近年、採用活動にSNSを用いる企業が増えています。

株式会社大熊工業様

(出典:株式会社大熊工業「メロン肩採用」より|https://recruit.okuma-industry.com/special/melon)

西東京市で建築・インテリア・土木を行う大熊工業では、日々Instagramを更新し、採用活動に励んでいます。

「メロン肩採用」という採用活動が一時期ネット上で話題になりました。内容はメロン肩であれば学歴も経歴も不問、書類選考と一次面接をパスできるというものです。

株式会社大熊工業様の公式Instagram

大京警備保障株式会社様

(出典:大京警備保障株式会社より|https://www.dky.jp/)

建設業種ではないですがTikTokを用いた採用活動を行っている企業も多数あります。

大京警備保障株式会社という警備会社では、TikTokに複数のショート動画を投稿。平均社員50代という会社にも関わらず多数の20~30代からの応募を獲得しています。

TikTokで採用を実現!社員平均年齢は50代、警備会社の「TikTokのトレンドに合わせる」したたかな戦略<大京警備保障株式会社インタビュー

ホームページ

自社のホームページを使って求職者にPRする方法も有効な手段です。弊社でホームページ制作をした顧客の事例をご紹介します。

屋根工事や屋根リフォーム、屋根修理を中心とした、建築板金を手掛けている松本板金様では、2018年に人材獲得のための求人ページを弊社で制作いたしました。結果、約2ヵ月で求人獲得に成功しています。

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東京都武蔵野市の松本板金は、建築板金や屋根工事、屋根修理、雨漏り修理などを中心に手掛けている会社です。武蔵野・三鷹市を中心として東京全域に対応しておりますので、板金業者をお探しの際はお気軽に松本板金までご連絡ください。

また、住宅電気工事および自家用電気工作物を展開している桜電設株式会社には、ホームページの制作と合わせて、SNS広告のご支援を行いました。

SNS広告によって興味を引き、ホームページで更新していた採用向け記事で理解を深めてもらうという戦略が功を奏し、広告の出稿から約2か月で意欲の高い若い人材の採用に成功しました。

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福島県いわき市の桜電設株式会社は、オール電化やLED照明などの各種電気工事を手掛けている会社です。福島県福島県いわき市を中心に日立、土浦、茨城県中部エリアまで対応しておりますので、電気工事がご必要の際はお気軽に桜電設までご連絡ください。弊社桜電設株式会社は設立して間もない会社です。俊敏なフットワークや15年以上の現場経...

おわりに

現状、建設業界は需要がものすごくあるものの働き手が足りない状況です。

人手不足を解消するためには、

  • 業界全体のイメージアップ
  • 労働環境の見直し
  • 1工事辺りの生産性を向上する取り組み

が必要であると考えます。

また、インターネットを活用して積極的に採用活動を行うことも、大切であると考えます。
建設業の求人媒体5つと、SNS・ホームページを用いた採用活動の事例を紹介いたしました。

WEBからの採用は1度にたくさんの人に見てもらえる上に、オフラインの集客方法に比べて費用を安く抑えることもできます。

人手不足を解消したいと思うのであれば一度試してみてはいかがでしょう?

■関連資料
建設業界における人材採用の教科書

     
この記事を書いたライター
政所健司

建築専門出版社にて住宅誌の編集長を歴任。国交省・住宅金融支援機構・NEDO等の広報誌制作業務に参画後、リフォーム会社の企業広報を経て現在BRANU株式会社にてマーケティングを担当。「現場で一番汗を流している人こそ主役に」という考えのもと、中小零細企業へのIT支援を通じて建設業界の古い産業構造の改革を目指す3児の父。

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