ブログ執筆時はもちろん、ホームページの制作や運用においても、キーワード選定は重要です。なぜなら、工事成約率の高いユーザーの検索意図を汲み取り、適切なキーワードでの上位表示を実現すれば、売上が大きく増加するからです。
ただし、「成約率の高いユーザー」の正確な検索意図や傾向を割り出すには、これまでのサイト流入から成約までのデータを蓄積し、分析する必要があります。こうしたデータの蓄積があれば、サイトのリニューアル時などにも活用できますが、実際は「データがそこまで溜まっていない」「計測していない」といったケースも多いかと思います。
そこで代替え案として走らせるのが、「仮説」や「推測」に基づくキーワード選定です。
では一体、どうやってキーワードを推測し、確定させればいいのでしょうか?
本記事ではその方法について解説します。
「検索クエリ」と「キーワード」の違いを知っておこう
キーワード選定において、重要な参考情報となるのが「検索クエリ」です。そこでまずは、検索クエリの意味や種類について知っておきましょう。
検索クエリとは?
検索クエリとは、「検索エンジンのユーザーが検索窓に実際に入力した単語、および複数の言葉の組み合わせ」のことです。英語では「Search Queries」と表記されます。「query(queriesの単数形)」は「尋ねる」「質問する」という意味で、その語源であるラテン語の「quaero」には、「尋ねる・質問する・探し求める」といった意味があります。
つまり、検索クエリとは「ユーザーから検索エンジンへの質問・疑問」であり、「ユーザーの検索意図」です。検索クエリは、キーワード選定において重要な意味を持っています。
なぜなら、ユーザーの質問・疑問に正しく答えているコンテンツは、検索エンジンから高く評価され、上位表示されやすくなるからです。SEO対策やWeb広告で結果を出すためには、検索クエリ=ユーザーの質問意図を正確に把握することが必要不可欠です。
検索クエリとキーワードの違い
検索クエリとキーワードはしばしば混同されますが、2つは明確に異なります。検索クエリは、ユーザーが実際に検索窓に入力した語句であり、誤字や表記揺れも含まれます。それ単体では意味が通じないこともあるでしょう。
一方、キーワードは「ユーザーをターゲティングするために用いる単語や言葉の組み合わせ」です。それ単体で意味が成立し、誤字や表記揺れは考慮されません。
たとえば、ユーザーの意図が「SEO対策の方法を知りたい」である場合、検索クエリは「SEO やり方」「SEO 対策の仕方」「SEOで順位を上げる方法」などになります。そして、これらから導き出されるキーワードが「SEO 対策」なのです。
検索クエリの種類
検索クエリは、ユーザーの意図や目的によって大きく3つに分類されます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
ナビゲーショナルクエリ(案内型クエリ)
ナビゲーショナルクエリは、特定のWebサイトへのアクセスや、具体的な情報の入手を目的とする場合の検索クエリです。たとえば、「Googleマップ」「LIXIL」「じゃがりこ 購入」などが該当します。ユーザーが検索結果やアクセス先を明確にイメージした上で検索するため、単体のワードであることが多いのが特徴です。
インフォメーショナルクエリ(情報型クエリ)
インフォメーショナルクエリは、情報収集を目的とする場合の検索クエリです。例としては「空調工事 費用」「外壁塗装 やり方」「電気 つかない」などが挙げられます。最も使用頻度が高い検索クエリで、主にユーザーの悩みの解決を目的としているため、複数の単語で構成されているのが特徴です。
トランザクショナルクエリ(取引型クエリ)
トランザクショナルクエリは、商品購入や資料請求、問い合わせなどを目的とする場合の検索クエリです。例としては、「電気工事 マッチング」「足場工事 東京」「ハウスメーカー おすすめ」などが挙げられます。具体的なアクションを起こしたいユーザーが使うので、商品名・サービス名+行動を示す語句で構成される傾向があります。
トランザクションクエリは組み合わせが豊富で、商品購入や問い合わせにつなげやすいのが特徴です。そのため、工事成約を狙うなら、トランザクショナルクエリに重点を置きましょう。ただし、工務店などのBtoC業態においては、顧客予備群である潜在顧客を囲い込むことも重要なので、インフォメーショナルクエリで流入を確保して自社アピールページへ導線をつなげるのがおすすめです。
キーワード選定の3つのポイント
キーワードを選定する時は、まずキーワードプランナーなどの無料ツールを使用し、必要な情報を調査します。それらをもとに効果的なキーワードを洗い出せば、検索エンジンから評価されやすくなるというわけです。
とはいえ、どのキーワードを使えばいいのか迷ってしまうことも多いと思われます。そこで、キーワード選定のポイントを確認しておきましょう。
POINT 1:検索数が多いキーワードを選ぶ
aramakijakeやUbersuggestといったツールを使うと、キーワードの検索数(検索ボリューム)がわかります。検索数が多いキーワードは、多くのユーザーが調べている=需要が大きいキーワードなので、検索流入が期待できます。
POINT 2:競合が少ないキーワードを選ぶ
いきなり上記の内容を否定するようですが、ただ検索数が多いキーワードを選定すればいいわけではありません。というのも、検索数が1万以上の「ビッグキーワード」は、当然ながら他のWebサイトも使用しています。つまり競合が多いので、上位表示を狙うのが難しいのです。
そのため、特にSEO対策の初期段階では、なるべく競合性の低いキーワードを選ぶのがおすすめです。競合が少なければ、その分上位表示されやすいので、検索流入が期待できるようになります。
競合性を調査するためには、Ubersuggestやキーワード難易度ツールといったツールを使用します。ホームページ運用の段階にもよりますが、主に検索数が10~100、100~1,000、1,000~1万程度の「スモールキーワード」や「ミドルキーワード」を選定しましょう。
POINT 3:関連性の高いキーワードを選ぶ
メインのキーワードに加えて関連性の高いキーワードを選定し、関連コンテンツを増やしていくと、専門性が高いホームページになります(ロングテールSEO)。こうすると検索エンジンからの評価がさらに高まり、幅広い層のユーザーの流入が期待できます。関連キーワードの選定には、以下のような方法を用いましょう。
Google検索の「サジェスト機能」を活用する
Google検索の検索窓にキーワードを入力すると、サジェスト機能(オートコンプリート)が働き、入力したキーワードを含む語句が自動的に表示されます。これをもとに、関連キーワードの選定やユーザーの検索意図の推測を行うことができます。
Google検索の「関連する検索キーワード」を確認する
Google検索にキーワードを入力して検索すると、検索結果の「下部」に関連キーワードが表示されます。これは他のユーザーが類似の検索で使用したキーワードです。
関連キーワード取得ツールを活用する
関連キーワード取得ツールを使うと、入力したキーワードを含む複合語・複合キーワードを取得できます。Googleサジェストなどの結果もまとめて取得することが可能です。
キーワードプランナーを活用する
Google広告にログイン後、キーワードプランナーで「新しいキーワードを見つける」をクリック→「キーワードから開始」でキーワードを入力→言語「日本語」・地域「日本」を選択して、「結果を表示」をクリックします。すると、関連性の高いキーワードが表示されます。
キーワードのホームページへの組み込み方
キーワードを選定したら、それらをホームページの各所に実際に入れる(設定する)必要があります。具体的な入れ方のポイントを見ていきましょう。
タイトル
キーワードをページのタイトル(titleタグ)の前方に入れます。簡潔な内容にしつつ、検索クエリとの関連性を強調するのがポイントです。たとえば、キーワードが「空調工事 費用」の場合は以下のようになります。
<title>空調工事の費用相場はいくら? 安く抑えるためのポイントを紹介</title>
ディスクリプション
キーワードをディスクリプション(meta descriptionタグ)の前方に含めます。タイトルと同様、簡潔な内容にしつつも、検索クエリとの関連性を強調しましょう。たとえば、キーワードが「鳶職 種類」の場合は以下のようになります。
<meta name=”description” content=”鳶職は、大きく分けて足場鳶・鉄骨鳶・重量鳶の3種類があり(省略)” />
見出し
ページの見出し(hタグ)にもキーワードを入れると、重要な文言を検索エンジンに伝え、検索クエリとの関連性を高めることができます。キーワードが「建築施工管理技士」の場合は、以下のように見出しをhタグで囲みましょう。
<h2>建築施工管理技士とは?</h2>
<h2>建築施工管理技士の1級と2級の違い</h2>
<h2>建築施工管理技士の資格を取得するメリット</h2>
本文
キーワードをページの本文(コンテンツのテキスト)に設定する時は、冒頭や末尾中心にSEOキーワードを含め、セクションごとに文章をまとめるのがポイントです。キーワードが「玉掛け」の場合は以下のようになります。
「玉掛けとは、クレーンなどのフックに物を掛け外しする作業のことです。玉掛け作業に従事するためには、『玉掛け特別教育』や『玉掛け技能講習』を受講・修了する必要があります」
なお、闇雲にキーワードを含めればいいわけではありません。不自然なまでに過剰なキーワード設定は、Googleのガイドライン違反となりWebサイトの評価が低下し、検索順位の下落やインデックス削除につながります。あくまでも自然な文章を構築し、ユーザーにとって読みやすく理解しやすい内容にすることが重要です。
まとめ
キーワード選定はSEO対策の基本です。トランザクショナルクエリを中心に効果的なキーワードを選定し、ホームページのタイトルや見出し、本文に盛り込めば、多くのユーザーの流入が期待できます。
とはいえ、非常に専門的な知識が問われる作業なので、自社ではなかなか効果が上がらないということもあると思われます。そのような時は、ホームページ制作の専門業者を頼るのがおすすめです。適切なキーワードを選んで魅力的なコンテンツを作成し、工事の成約につなげましょう。
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