工事単価を上げる!ホームページで自社ブランディングする方法~PR戦略が利益向上のカギ

     
高単価工事を獲り確実に利益を上げている事例とは?集客
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「安い工事ばかりで、ただ忙しいだけ」「こんなに働いてるのに、思うような利益が出ない」そんなお悩みを寄せてくる建設事業者様も多くいらっしゃいます。

その原因は、「会社のブランディング」にあるかもしれません。ここではそんな悩みを持つ方に向けて、高単価工事を獲るためのヒント、少ない現場数でも確実に利益を上げている事例などをご紹介します。ぜひ、貴社の今後の事業展開の参考にされてみてください。

工事単価が安い仕事ばかり来る原因は?

私自身、子供の成長をきっかけに自宅をリフォームした経験があります。そのときはたまたま、「設計力や施工技術」で施工業者を選んだのですが、中には「とにかく安く済ませたい」という施主もいるかと思います。

実際、工事業者を選ぶ際に、工事価格の安さを重視する層は一定数います。こちらはリフォーム業に関するデータになりますが、国土交通省の調査によれば、工事業者を「価格の安さ」で選ぶ人は3割ほどいるという結果が出ています。

●リフォームの依頼先として重視するポイントTOP10

出典:国土交通省「リフォーム工事における消費者・事業者のニーズ」リフォームの依頼先と検討時の問い合わせ先調査より

弊社サービスの導入をご検討中の建設会社様からも、

「お問合せがあるのは単価の安い工事ばかり」
「値段重視の顧客ばかり集まってしまう」
「実入りの良い仕事だけを選べるようにしたい」
「高単価商材の販売で利益率を上げたい」

といったご相談を受けることが多くあります。

お悩み例(Before:弊社サービス導入前)

ホームページも作ってはいましたが、そこからのお問い合わせは、ほぼなかったですね。しかも来たら来たで、「あんたんとこ、いくらや?」みたいな感じで、値段重視のお客様ばかり…。
株式会社富士川商事 ヤシロ店「庭楽館」様(外構・エクステリア工事、外構資材販売|兵庫県加東市)

下請けは元請けから言われた金額でしか請け負うことができません。しかも「家づくり」という点では、外構工事は一番あとまわしで、「余った予算で」となりがちです。
株式会社オオヤマ様(外構・エクステリア工事、リフォーム工事|栃木県足利市)

低単価工事のお問い合わせしか来ないのは、特にBtoCの業種では、この層を拾っていることが原因と考えられます。

そしてこの層を奪い合う業者間でも熾烈な競争や相見積があり、成約を勝ち取るにはさらに身を切るような値引きが必要になり、どんどん負のスパイラルに巻き込まれていきます…。

BtoBの業種でも、理由こそ異なりますが「あそこはいつも安く請けてくれるから」「いざとなったら額を叩けるから」ということでたくさん指名を得ている工事会社もあります。しかし人手不足や職人の高齢化が叫ばれる建設業界にあって、薄利多売で利益を出すのは限界があります。忙しいばかりで、自社のスタッフへ満足のいく給与・労働対価を渡せなくなる可能性もあります。

このまま何もしなければ、この先もずっと、「何も」変わりません。

しかしこの状況から脱出する方法はあります。世の中に価格重視客が3割いるのであれば、「残りの7割」を獲る施策に方向転換しましょう。低単価で利益の薄い工事をたくさん請け負うよりも、数は少なくても「高単価工事」を請ける方向を検討してみましょう。ではこの「残りの7割」「高単価工事」を獲っていくには、どうしたら良いのでしょうか?

その1つが「ブランディングのし直し」「リ・ブランディング」です。

高単価工事を獲るための「ブランディング」とは?

現状、貴社が

  • 工事価格の「安さ」で勝負している
  • 小規模の工事しか請けられない

といったイメージで世間に認知されてしまっている可能性があります。つまり、「自社ブランディングの方向が間違っている」「自社PRがきちんとできてない状態」と言えます。

では具体的に、どのように改善していけば良いのでしょうか? さまざまな方法が考えられますが、ここではその1つの具体策をご紹介します。

高所得層を対象としているイメージ付け

⇒対外的に露出する媒体のデザインを高級路線に
⇒上記の写真や言葉選びも慎重に
⇒納入実績は極力ハイエンドモデルのものを掲載する

大きな仕事も請けているイメージ付け

⇒工事実績で大型案件を積極的に掲載する
⇒大きなJVに入った実績を訴求する
⇒所有する重機や資材・設備をアピールする

これらをPRする手法として、チラシ、DM、営業時のパンフレットの配布などさまざまあるかと思いますが、費用対効果でおすすめしたいのは、「ホームページ」です。ホームページであれば印刷物のようなページ制限が無いので、デザイン、工事実績、所有重機なども十分アピールできます。また少数精鋭の建設会社さんでは現場で多忙かと思いますが、それこそご代表に代わって24時間黙々と営業してくれるという、頼もしい存在にもなります。

効果的にブランディングできる!

すでにホームぺージをお持ちでしたら、今一度、高単価工事を獲れるような自社ブランディングが出来ているか、確認してみましょう。また「今の客層は引続き獲得しつつ、別途高級層も獲っていきたい」というのであれば、低価格路線と高級層の2つのレーベル(あるいは屋号)を同時に走らせる、つまり2種類のホームページを持つというのも手です。

ブランディング成功実例(After:弊社サービス導入後)

何よりも違うのは、客層ですね。それまでお問い合わせされるお客様は値段重視でしたが、今のお客様は設計力やプラン力を期待されてお問い合わせされる方がほとんどです。とてもありがたいですね。
株式会社富士川商事 ヤシロ店「庭楽館」様(外構・エクステリア工事、外構資材販売|兵庫県加東市)

それなりの予算をもっているお施主様からも声がかかるようになりました。エクステリアは1現場100~150万円ぐらいが多いのですが、500万円ほどの仕事を受注したこともあります。確実に利益がとれる会社へと変わりました。
株式会社オオヤマ様(外構・エクステリア工事、リフォーム工事|栃木県足利市)

まだPRできる実績がない場合は…?

とはいえ、まだ高級商材の納入実績が無かったり、大型案件を請けたことがない、大型案件を請けたことはあるけど守秘義務で公開できない…などもあるかと思います。

そんなときでも、下記のような方法でブランディングは十分可能です。

  • レンタル写真から選ぶ(自社でも施工可能と思われる内容)
  • 3DCG(CAD)などでプラン提案する
  • ハイエンドモデルをカタログから転載する
  • 所有重機や資材、人工などは、協力会社や応援会社の分も合算する
  • 守秘義務で写真掲載ができなければ、リストで表示する

いずれも貴社で実現可能な範囲になりますが、実際にサービス提供が可能なのであれば、掲載しておいても問題はないでしょう。

・・・

先の見えにくいコロナ禍の昨今、施工業者探しはBtoB/BtoC問わず、人との接触を避けたオンラインへと移行しています。そこで大切になってくるのは、自社のホームページで集客基盤をしっかり整えること。ホームページは「名刺代わり」「看板代わり」以上の役割を担う「戦略ツール」として運用することが、建設業界でも当たり前になって来ています。

ホームページをお持ちの方は、ぜひその役割の見直しを。まだお持ちでない方は、今後の戦略ツールの1つとして、ホームページの導入をご検討されてみてください。

     
この記事を書いたライター
政所健司

建築専門出版社にて住宅誌の編集長を歴任。国交省・住宅金融支援機構・NEDO等の広報誌制作業務に参画後、LIXILリフォームショップFC店の企業広報を経て現在BRANU株式会社にてマーケティングを担当。「現場で一番汗を流している人たちこそ主役に」という考えのもと、中小零細企業へのIT支援・DX支援・事業支援を通じて建設業界の古い産業構造の改革を目指す3児の父。

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