無料のホームページ分析ツールまとめ~建設会社でも自力でここまでできる!

     
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WEBサイトマーケティングの肝は分析にある

10年ほど前、広告・マーケティングは新聞や雑誌、DMなどの紙メディアとテレビ、ラジオが中心でした。何か施策を打っても、効果測定はあいまいで、改善策も立てにくいという課題がありました。

しかし、WEBマーケティングの時代になり、効果が数字で表されるようになりました。数字を元に施策を練り、改善策を考えることができます。

そのための強い味方がサイト分析ツール。ネット上には有料無料さまざまなツールがあります。この記事では比較的簡単に使えて、基本的には無料で使える便利なツールを紹介します。それぞれ、何ができるのか、その結果をどう使うのか、解説していきます。

サイト分析の必須ツール「Googleアナリティクス」

サイト分析と言えば、真っ先に挙がるのが「Googleアナリティクス」。Googleのアカウントを持ち、サイトの各ページにタグを入れれば、基本的に無料で高度な分析が可能です。

全機能を使いこなすのは無理と断言できるほど多機能・高機能なので、主にどんなことがわかるのかを紹介します。

  • 今日(先月、1月1日から今日まで、直近の3年間など)何人の人がサイトを見たのか?
  • なにをきっかけにアクセスしたのか? 検索か、リンクやブックマークか、SNSか?
  • 検索で来た人はどんなキーワードでアクセスしてきたのか?
  • コンテンツの人気ランキングはどうなっているか?
  • アクセスしたユーザーは平均何ページぐらい、平均何分ぐらい見ているのか?
  • ユーザーはどこの地域の人が多いのか?
  • パソコン、タブレット、スマホのどれからアクセスしている人が多いのか?
  • 各SNSから何人ぐらいアクセスしてきているのか?
  • どのページに最初にアクセスし、そこからどう見て回っているのか?
  • 設定したコンバージョン(問い合わせ、ホワイトペーパーのダウンロード、購入ボタンなど)した人の数は?

Googleアナリティクスではさらに、簡単な操作で複数の条件を指定して集計ができます。「スマホからアクセスしてきた人で、関東地方の人に、人気のコンテンツは何か?」といったより条件をセグメントした解析が可能になります。

アラート機能も便利です。「Facebookからのアクセスが1日1000を超えたらメール通知」、「関西からのアクセスが10%以上増えたらメール通知」といった通知を設定することが可能です。これなら毎日細かく数値を追っていなくても安心です。

ユーザーの疑問がわかる「グーグルサジェスト キーワード一括DLツール」

 

コンテンツをつくる際、どういう切り口か迷うことがあると思います。それは「Googleサジェストキーワード一括DLツール」で解決しましょう。Googleサジェストとは、Google検索でキーワードを入れると下に出てくる文字の並びのことです。

Googleサジェスト例(一部)

これらは「どんなキーワードの組み合わせで検索されているか?」を表しています。つまり「検索する人がどんな疑問を持っているのか?」ということです。その疑問に答えていくことが、ユーザーのためになり、SEO上もポイントが高くなります。コンテンツの方向性に迷ったら、読者のGoogleサジェストを参考にしましょう。

Googleの検索画面上では5つしか表示されません。それを何百と取得できるのが「グーグルサジェスト キーワード一括DLツール」です。そのツールだと、

こんな形で、何百と出てきます。キーワードによって出てくる個数は違い、「建設業界」の場合は600近く出てきました。しかも、CSVでダウンロードもできますので、グルーピングといった加工もできます。

見たところ、建設業界は「人材不足」「働きやすい職場へ」「最新動向」といった方向性に興味を持つ人が多いようです。

記事の構成のための共起語抽出ツール「LSI調査」

コンテンツの方向性が決まったら、今度は「どんな内容を入れたらいいのか」で迷うこともあると思います。その課題は分析ツールで「共起語」を抽出して解決しましょう。

共起語とはSEO専門家の造語で、関連用語に近い意味です。あるキーワードを説明する場合、一緒に書かれることが多い言葉のことです。「リフォーム」に対する「デザイン」や「水まわり」などが挙げられます。

一般的に共起語は、狙うキーワードを入力した場合のGoogle検索の結果が上位のサイトに何が書いてあるかでチェックします。自分で見ていくことももちろんですが、共起語抽出ツールも使えます。

たとえば無料ツールの「LSI調査」では、Googleの検索結果1~10位のサイトから文章を抽出し、出てきた単語をランキングで並べてくれます。「建設業界」を調べてみると、こんな結果になりました。

出現数:177 建設業界
出現数:76 転職
出現数:53 業界
出現数:48 建設業
出現数:39 現状
出現数:39 動向
出現数:39 ゼネコン
出現数:37 年収
出現数:32 工事
出現数:29 兆円
出現数:28 東急建設
出現数:28 シェア
出現数:27 年度
(以下略)

これらと上のGoogleサジェストで出てきたトピックをコンテンツに盛り込むことで、検索上位表示を狙います。その際、無理矢理に単語だけを入れるのは逆効果になることがあります。きちんと説明も入れ、できれば共起語については詳しい解説が掲載されたページへのリンクを載せるとSEO上ポイントが高いと言われています。

共起語抽出ツールは「LSI調査」以外にも数多くあります。ツールによって検索上位何位までのサイトを対象にするかが異なり、結果も異なります。個人的にはこの「LSI調査」が使えると思っていますが、他のツールも無料のものがほとんどなので、試してみてください。

検索順位をチェックできるツール「GRC」

SEOを考えてコンテンツを制作したら、次は実際の順位変化が気になります。それをチェックするのが、検索順位チェックツールです。GoogleやYahoo!、Bingという検索サイトでの検索結果順位を調べてくれます。無料のツールは調べるごとに対象ページのアドレスや対象キーワードを入力するものが多いのですが、それだと記録しておくのが面倒です。

お勧めは「GRC/SEOツールラボ」。設定が簡単で、調査結果を保存でき、順位変化がグラフでも確認できます。無料版は、ページ(サイト全体でも可)が3つまで、キーワードが合計20個まで、データ保存期間が3カ月までという制限があります。しかし入門編の入り口としては充分です。

力を入れたページ、今後狙っていきたいキーワードなどを登録して定期的に確認しましょう。役立つを感じた場合には、有料版にアップグレードすれば良いと思います。何か施策をして順位が上がるのは仕事のモチベーションアップにつながります。

競合サイトの分析ならChromeの機能拡張「SililarWeb」

SimilarWeb/Google Chromeウェブストア ※ブラウザがGoogle Chromeでないと使用できません

会議や打ち合せで「競合はどうなってるの?」という疑問がよく出てくると思います。Webマーケティングでは、PV(ページビュー=アクセス数)や流入経路(検索かブックマークかSNSか)、流入キーワードなどが対象になることが多いでしょうか。なかなか外部からはわかりにくい情報ばかりですが、その目安がわかるのが「SimilarWeb(シミラーウェブ)」。WEBブラウザでシェアトップ「Google Chrome」の機能拡張です。追加したら、競合のサイトにアクセスしてボタンを押してみましょう。こんな画面が現れます。

月間アクセス数、平均アクセスページ数、平均アクセス時間、流入検索キーワードなどがわかります。月間10億ページを分析するクローラーなど、1000を超える情報ソースを使って分析しているそうです。データは完全に信頼できるわけではありませんが、大まかに競合サイトの情報を調べることができて、たいへん便利です。

ユーザーの動きがわかるヒートマップツール「User Heat」

サイトのアクセス、CV(コンバージョン)が思ったほど伸びないという場合があります。書かれている内容やUI(ユーザーインターフェース、見た目・デザイン)のチェックを行なう方が多いでしょう。プラスして、ページが訪問してきた人にとって使いにくくないか、サイトのUX(ユーザーエクスペリエンス)を「ヒートマップ」で分析してみてください。

たとえば「User Heat」なら、訪問者がページのどこの部分を熟読したか、どこまで読んだか、どこをクリックしたか(上の写真)など、分析結果を直感的にわかるビジュアルで教えてくれます。その結果を見ながら、内容の順番を変えたり、ボタンの位置を変更したりという改善を施します。

パソコンとスマホ、タブレットの各デバイスに対応可能で、月間30万PVまで無料です。

ページ読み込みスピード判定ツール「PageSpeed Insights」

SEO上、意外とマイナスになるのが、ページの読み込みスピードです。せっかくアクセスしてもらっても、すぐ離脱となってしまうデメリットもあります。それをチェックできるのが、「ページ読み込みスピード判定ツール」です。

これはGoogleの「PageSpeed Insights」がお勧めです。ページの読み込みスピードやUX上の問題を細かくチェックし、修正方法も提示してくれます。「○○の画像を圧縮するとサイズを△%削減できます」や「レンダリングをブロックする JavaScript を除去してください」といった具体的な指示です。パソコンとスマホの両方で確認できるのも便利です。

まとめ

主な無料でも使える分析ツールを紹介してきました。これらを組み合わせて、たとえば以下のような流れで使ってみてはいかがでしょうか?

  1. 習慣的に「Googleアナリティクス」でサイトの状態をチェックしておきます。
  2. 新しいコンテンツをつくるときには、「Googleサジェストキーワード一括DLツール」で、そのコンテンツの目指すキーワードがどういう疑問から検索されているかをチェックし、それに応える内容を考えます。
  3. LSI調査」で共起語を抽出し、どういう内容を入れると検索上位を目指せるかを確認しま
  4. 新コンテンツ公開後は「GRC」で、検索順位を毎日記録し続けます。順位が急に下がったりした場合は、原因を探っていきます。まず検索結果画面を見て、サイトの並びを見ていきます。
  5. SimilarWeb」で競合の状況をチェックしたり、UXを調べるために「User Heat」のヒートマップでサイト閲覧状況を見たり、「PageSpeed Insights」でアクセスに負荷がかかっていないかなどを確認したりします。

そして、改善すべき点をリストアップし、対策を考えて、PDCAを回していきます。これがすべて無料でもある程度まではできるのが、Webマーケティング時代の特徴です。無料で手軽に始められるだけに、やるかやらないかで大きな格差が生まれてしまいます。まず、ダウンロードや登録からはじめてみてください。

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この記事を書いたライター
岸上直大

WEBマーケティングのコンサルティング提案、コンテンツ制作、WEB広告運用を中心に手掛けているディレクター&ライター。MA、SNS、BI、SEOなどのwebマーケティングからAI、IoT、ロボティクスといった新技術系まで幅広い知見があり、現在、世の中のWEBマーケティング格差を埋める新事業を計画中。

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